2012年10月17日

1級→2級配当漢字 「錮」




1級→2級配当漢字の最後、28字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【コ】 ふさ(ぐ)、とじこ(める)、かた(い)、ながわずら(い)
(【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 禁錮

準1級プラスでも
 禁錮
として載せている。

他の用例は知らない。

漢和辞典を引いても熟語は少ない。
「党錮」ってのは見たことあるような無いような…
大辞林。
世界史の教科書ででも見たのだろうか。


字の成り立ちとしては形声文字としている辞書が多いが、旺文社漢和では会意形声。
表外読みからも想像できるが、金属で「かたく、ふさいで、とじこめる」ってことだろうか。
で、そんなような病気が「ながわずらい」だと。

「ながわずらい」の場合は、1級配当の「」に通じるようで、漢字辞典ネット様によると「痼」にも当然ながら(?)「ながわずらい」の読みがある。
病気の話なら金へんの「錮」より素直に「痼」を使っとけよ、と思うが…

posted by 並句郎 at 20:22| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年10月11日

1級→2級配当漢字 「辣」




1級→2級配当漢字の27字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【ラツ】 から(い)・きび(しい)・むご(い)・すご(い)
(【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 辣腕,辛辣

準1級プラスでも
 辣腕,辛辣
として載せている。

他には知らないな、と思って漢和辞典を見ると、「悪辣」は知ってた。
あと、「辣油(らーゆ)」と「辣韮(らっきょう)」。
「韮」は準1級配当だし、「辣韮」なんてのはいかにも漢検で出題されそうにも見えるが、勉強した記憶は無いな。
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 2012.10.13 追記
  「辣」は従来1級配当だったので、準1級で勉強するはずはない。
  勘違いしてました ^^;
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「韮」の音は「キョウ」ではなく「キュウ」か。
それで出題しにくいのだろうか。
なお、「らっきょう」の表記は、1級配当漢字を使った「辣韭」「薤」もあり。


「辣」は形声文字で音符は「束」だが、これは「剌」の省略形とのこと。
その意味付けとしては、漢語林によると「束ねたものに刃物を入れるの意味。
で、「はりの象形」だという「辛」と合わせて、「針や刃物でさすように、からいの意味を表す。」とのこと。
なんともまあトゲトゲしい字ではある。

posted by 並句郎 at 17:50| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年10月02日

1級→2級配当漢字 「踪」




1級→2級配当漢字の26字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【ソウ】 シュウ・あと・あしあと・ゆくえ (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 失踪

準1級プラスでも
 失踪
として載せている。

他の用例は知らないな。


漢和辞典を見ても熟語は少ない…が、それよりも。
」は「(ショウ)」という字と同じ、らしい。

新選漢和では特に記述は無く、それぞれ別個の字として載っているが、
漢語林では「」は「」と「同字」、
旺文社漢和では「」は「」の「別体」とされている。
漢辞海と新明漢では「」を引こうとしても「」の方に誘導される。

」が常用漢字となり、漢辞海の最新版ではどういう扱いになったのだろうか。
新明漢は… なんかもう改版しない雰囲気なのでどうでもよい。

ただ、同じとは言え、「」の方が熟語が多いような。
特に新明漢には10語以上載っている。
」を含む熟語で、単純に「」を「」に置き換えていいものなのだろうか。
はっきりと「」を含む熟語としては、「失踪・踪跡」しか見当たらない。
まあ準1級ならその2語を覚えておけばいいんじゃないかとは思う。


音符の「宗」の意味付けは見当たらなかった。

posted by 並句郎 at 22:33| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月26日

1級→2級配当漢字 「貪」




1級→2級配当漢字の25字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【ドン・むさぼ(る)】 タン・よくば(り) (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 貪欲
 貪る

準1級プラスでは
 貪欲
 貪る
 突慳貪(つっけんどん)
 貪婪(どんらん)
として載せている。


まず、「ドン」という音がどこから来たのかと漢和辞典を見てみる。
漢辞海と新明漢では形声文字説で、「今」が音とのことで、新明漢には「キンの転音」とあるが…
「キン」がどうやって「ドン」になったと言うのか。
「ドン」より「タン」が先なのかな?
「キン」→「タン」→「トン」→「ドン」か??


一方、旺文社漢和と漢語林では会意文字説だった。
旺文社漢和の[解字]より。

貝(財貨の意)と今(おおう意)とで、財宝をおおい集める、「むさぼる」意を表す。

とのこと。
「今」が「おおう」ってのは想像できないが、「今」の項を見ると確かにその原義は「おおう」のようだ。


熟語は多数。
「貪欲・貪婪」以外では「貪吏(たんり)」を見たことあるかな、って程度。
その「貪吏」のように、「貪」を「タン」と読ませる語が多い。
 ドン=慣用音(漢辞海では呉音)
 タン=漢音
 トン=呉音
のようだが、使い分けは頑張って覚えるしかないだろうか。
読み問題で出されたら厳しいが、「タン」でも「ドン」でもよい場合もあるようで、ま、自分だったら迷ったら「タン」にするかな ^^;
「貪婪」も「どんらん」だとばかり思ってたが「たんらん」でもいいようだ。
漢和辞典を見る限りでは、「貪欲」も「たんよく」でもいいらしい。


「貪」と「婪」について、漢辞海に[類義語]として次のように解説がある。

ともにむさぼる意であるが、財物を飽くことなく求めるのを「貪ドン」、食物を飽くことなく求めるのを「婪ラン」という。二字を連用したときは、徹底的にむさぼることをいう。

…とのこと。

posted by 並句郎 at 23:30| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月19日

1級→2級配当漢字 「諧」




1級→2級配当漢字の24字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【カイ】 かな(う)・ととの(う)・やわ(らぐ)・たわむ(れ)
(【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 俳諧

準1級プラスでは
 諧謔
として載せている。

「俳諧・諧謔」と並べでも「諧」の字義が分かりにくいが、表外読みは「かな(う)・ととの(う)・やわ(らぐ)・たわむ(れ)」か。
諧謔の「諧」は「たわむれ」だとして、俳諧の「諧」は何?と思って漢和辞典などを見ると、ちょっとした迷宮に入り込んだ ^^;

「俳諧」というのは俳句とほぼ同義かと思ってたが、そう単純ではないこと。
「俳諧」という語には「たわむれ。滑稽。」(漢語林より)という意味があること。
「俳諧の発句」の略称が「俳句」であること。
…などなど。

で、俳諧の「諧」は、やっぱり「たわむれ」のようだ。
つーか、「諧」も「俳」も、ついでに「謔」にも、「たわむれ」という字義・読みがある。
細かいことを言えば、漢字辞典ネット様によると読みは、
 諧・俳 = たわむ(れ)
 謔 = たわむ(れる)
だが。


「諧」の字のなりたちについては、漢語林の[解字]によると、

音符の皆は、人々が声をそろえて言うの意味。のち、言を付し、調和するの意味を表す。

とのこと。

一方、旺文社漢和の[解字]には、

言(音声の意)と皆カイ(ともにする意)とで、みな同じく調子が合う、ひいて「かなう」意を表す。

とある。


ところでその「かなう」だが…
どの漢和辞典にもそういう字義や読みが載っていて、「調和する」とか「ととのう」などと解説されている。
が、日本語でそれを「かなう」と表現するだろうか。
大辞泉の「かなう」から抜粋。

1 (適う)条件・基準などによく当てはまる。ぴったり合う。適合する。
2 (叶う)思いどおりに実現する。願っていたことがそのとおりになる。
3 (敵う)そうすることができる。可能である。また、そうすることが許される。


「諧」の「かなう」がこの中のどれかと言えば、おそらく1かと思うが、「調和する」とか「ととのう」とは少しズレがある気がする。
現代の国語辞書には載らないような、古い概念なのかな?
よく分からん。

posted by 並句郎 at 23:17| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

1級→2級配当漢字 「訃」




1級→2級配当漢字の23字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【フ】 つ(げる)・し(らせ) (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 訃報

準1級プラスでも
 訃報
として載せている。

他の用例は知らないなぁ。

漢和辞典を見ると、他の熟語として
 訃音(ふいん)
 訃告
 訃信
 訃聞(ふぶん)
が見えるが、いずれも「訃報」と同義。

「訃」の字義も「人の死を知らせる・人の死の知らせ」なので、熟語にしなくても「訃」の一字で間に合うのかも。
「訃」だけで国語辞書に載っていた。

なので、表外読みが「つげる・しらせ」だからと言って、慶事を告げたり知らせたりの場合には使わない。


音符は「卜」。

漢語林によると、

音符の卜ボクは、赴に通じ、急いで行くの意味。人の急に死んだことの知らせの意味を表す。

とのことだが…
「人の急に死んだことの知らせ」?
急死の場合にしか使わないということか?
その前段では「急いで行く」としているから、「急死の知らせ」ではなく「急いで知らせる」ってことだと思うが…

旺文社漢和では同じく「赴」に通じるとして、

赴いて知らせる意。

とのこと。
こっちが正解だろう。
多分。

posted by 並句郎 at 22:58| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月06日

1級→2級配当漢字 「羞」




1級→2級配当漢字の22字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【シュウ】 すす(める)・そなえもの・は(じる)・はずかし(める)・はじ・はずかし(め)
(【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 羞恥心

準1級プラスでは
 羞恥心
 含羞
として載せている。


「すすめる」とか「そなえもの」っていう字義があるのは知らなかった。
手持ちの漢和辞典を見ると、字義解説の中で「そなえもの」とあるのは旺文社漢和と新選漢和だけ。
それより「ごちそう」という字義が全ての辞典に載っている。
おいしそうな字には見えないが…


旺文社漢和の[解字]より。

形声。
羊と、音を表す丑
チュウ(シュウは変わった音。さし出す意→授シュウ・ジュ)とで犠牲の羊を宗廟にそなえる、ひいて「すすめる」意。借りて「はじる」意。


また、漢語林では「丑」は「手の象形」とされている。
「そなえる・すすめる」ための手、ということだろう。

旺文社漢和・漢辞海・漢語林では形声文字、
新明漢では会意文字となっているが、
ま、会意形声文字ってことかな。

で、
もとは「そなえる」、
ひいて「すすめる」、
借りて「はじる」。

この「借りて」のところが、相互リンクさせていただいている漢字を学び心を育む」さんで解説されているので、ご覧下さい。
仮借にも理由がある、ということだが、風が吹けば桶屋が儲かる、みたいな感じ。


熟語としては「はじる」関係が多い。
が、「そなえる」や「すすめる」、それに「ごちそう」の方の語も結構ある。
好羞・珍羞・時羞・嘉羞・膳羞、など。
「好・珍・時・嘉・膳」と並ぶと「ごちそう」にも見えてくる、ような。

posted by 並句郎 at 22:28| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年08月31日

1級→2級配当漢字 「緻」




1級→2級配当漢字の21字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【チ】 こま(かい)・くわ(しい) (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 緻密,精緻

準1級プラスでも
 緻密,精緻
として載せている。


漢和辞典を見ようとして、あれ?
糸へんの10画じゃないの?
糸へんの9画か。
旺文社漢和・漢辞海・新選漢和では糸へんの9画で載っている。
漢語林・新明漢では糸へんの10画で載っているが、9画の方が「正字」とある。

なぜ9画かと言うと、「緻」の場合は「」の部分が本来は「」とのこと。
「致」の項を見てみると、やはり「」が本来で、「」は書き誤りによる、とのこと。

漢検ではどうなのかな。
級別漢字表を見ると、「緻」は「」の方が標準字体で、「」は許容字体にもなってない。
深く考えずに素直に「」で書いておけば、漢検の答案としてはOKと。


「緻」の音符「致」の意味付けは、

・漢語林
「致は、きわめつくすの意味。糸の目がきわめてこまかいの意味を表す。」

・旺文社漢和
「致」は「窒」に通じて「つまる意」で、「織物の目の細かい意を表す。」


熟語は「緻密・精緻」の他にもいくつかあるが、いずれも「こまかい」周辺の意味。
形的にも音的にも意味的にも、割と分かりやすい字かな。

posted by 並句郎 at 23:24| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年08月23日

1級→2級配当漢字 「箋」




1級→2級配当漢字の20字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【セン】 ふだ・はりふだ・なふだ・ときあ(かし)・てがみ・かきもの
 (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 処方箋,便箋

準1級プラスでは
 付箋紙
として載せている。

ま、現代だったら便箋より付箋、かな?
そうでもないかな?

しかし考えてみると、「処方箋」ってのは普通に「処方書」とかでいいんじゃないのかね?
「箋」である理由が特に何かあるのだろうか。
「箋」なんて使うから、薬局の看板で「処方せん受付」なんて交ぜ書きになってたりする。
しかし常用漢字になったことだし、今後は全部漢字で書かれるようになるかな?


常用漢字表の備考欄に、「(付)第2の3参照」とある。
下の「戔」の部分を「浅」のつくりみたいに簡単に書いてもいいよー、という話。
120823.gif
常用漢字表(付)第2の3より
左:印刷文字 - 中:手書き楷書 (右:印刷文字に倣った楷書)

漢検の「級別漢字表」(PDF)を見ると、漢検の回答でもどちらでもよさそうだ。


表外読みがいっぱいあるな。
「はりふだ」ってのは、まさに現代の付箋紙か。
「ときあ(かし)」ってのが曲者かな。
動詞の「ときあかす」じゃなくて、名詞の「ときあかし」。
漢和辞典を見ると確かに「注釈」と同義で名詞の「ときあかし」の字義が見られる。
ときあかす行為の結果の「ときあかし」を「はりふだ」にしたってことのようだ。
唯一、漢辞海には、「古書に注釈をつける。」という動詞の字義が載っているが。


音符の「戔」の意味付けとして、旺文社漢和では、「」という字に通じて「うすく削る」意味とのこと。
竹を薄く削ったのが「箋」というわけ。

posted by 並句郎 at 21:17| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年08月08日

1級→2級配当漢字 「瘍」




1級→2級配当漢字の19字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【ヨウ】 かさ・できもの (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 潰瘍,腫瘍

準1級プラスでも
 潰瘍,腫瘍
として載せている。

潰瘍・腫瘍に体の部位がついた胃潰瘍とか脳腫瘍とかでよく見るな。
最初から常用漢字でもよかったんじゃない?
ただ、それ以外の用法は知らないな。

漢和辞典を見ても熟語は少ない。
字義も「できもの」の他、「きず」がある程度。


表外訓読みに「かさ」があるようだが、すると「かさぶた」は「瘍蓋」と書くのだろうか。
漢字辞典ネット様で「かさ」と読む「やまいだれ」の字を検索すると、
 疔・疽・痒・瘍・瘡
と出てきた。
「瘍」以外は1級配当のようだが、例によって使い分けが難しいパターン?
一字で「かさぶた」と読む「」もある。
一方、大辞泉を見ると、「かさぶた」の漢字表記は「瘡蓋/痂」とある。
…ま、1級の先生方はともかく、並句郎レベルでは素直に平仮名表記でいいか ^^;
いや、「痂」という字は「加」が音符のようだから、「かさぶた」の「か」だとこじつけて、この際覚えてしまおうか。


「瘍」の音符「昜」について。
漢語林では「昜ヨウは、あがるの意味。皮膚がはれあがる病気、できものの意味を表す。」とある。
一方、旺文社漢和では「壅ヨウに通じて「はれふさがる意」だとしている。
なるほど「壅」の字義は「ふさぐ・ふさがる」のようだが、「はれふさがる」ってのはあまり聞かないような。
かさぶたを指してるのだろうか?

posted by 並句郎 at 23:12| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする