2015年03月30日

漢字典

漢字典.JPG1999年初版、2006年第二版、2010年重版発行の
旺文社「漢字典」をBOOKOFFで200円で入手。

ほぼ新品状態。

今後このブログでは「漢字典」と呼ぶ。

最近、BOOKOFF札幌南2条店では辞書を100円で売ってくれない。
大抵、1,000円前後の値がついている。
その中でなぜこれだけが200円だったのか謎だが、ともあれ神様ありがとう。


旺文社の漢字典のページを見ると、現行では第三版になっているようだ。
[対象]は「一般,大学生,高校生」とのこと。

親字数は10,100余。
熟語数は49,000余。
だいたい外形サイズに見合った数だろうか。

「編者のことば」によれば、漢文の学習を意識して編集しているようだ。
漢和辞典だからまあ当然なのだが、例えば現代漢和のように現代日本語を特に意識はしていない、という意味でね。

そのせいもあってか、パラパラ見た印象は極めてオーソドックス。
良く言えば親しみやすい。

漢字典付録.JPG
この辞書の一番の特徴は、辞書そのものにはなく、
「名詩百選」という別冊が付いているところかも。
漢字典付録2.JPG
64ページの小冊子で、漢文の“名詩”とその書き下し文・口語訳・解説、という構成。
いずれじっくり読んでみたい。いつになるかは分からないが ^^;
おそらく漢検1級配当と思われる字も沢山出てくる。
なるほど、こういうものを読みたければ漢検1級の勉強もするべきなのだろうな、と思う。


定点観測。

熟語「通信」「鉄道」「電気」は掲載無し。
が、「電」の字義解説に「(4)電気。(5)電信・電話・電報の略。」などとあったりはする。

「灸」の[解字]。
形声。火と、音を表す久 キュウ(いやす意→救 キュウ)とで、火を使って病をいやす法の意を表す。

「炙」の後熟語。
「膾炙・魚炙・焼炙・親炙・燔炙」の5語掲載。


さてさて。
「灸」の[解字]を見て、はて、どこかで見たような…
と思ったら、旺文社漢和とそっくりだ。
[解字]だけでなく、音・字義解説・熟語、それに「炙は別の字」という注意書きまでほぼほぼ同一。
組み方と言うのか、体裁もほぼ同じ。
(ただし旺文社漢和は4段組1色刷、漢字典は3段組2色刷)

近辺の「炙」や「災・炎・炊」などで比較してみても、旺文社漢和を下敷きにしていることは明らか。
出版社が同じだし、漢字典の編者5名のうち1人目・2人目は旺文社漢和の“編集委員”にお名前が見えるし、まあいいんだけど、こうなるともうどちらか一方だけ見ればいいんじゃないの?ってことになる。
古い方の旺文社漢和には引退していただこうか。
長いことお世話になりました。
古くて、しかし骨董価値は無くて、売るにしても値がつかないだろうから捨てずに取っておく。
自分が死んだ時にゴミとして捨てられるのだろう。


Wikipediaの「漢和辞典」の項を見ると、旺文社漢和は「『漢字典』の前身。」とあった。
納得。
でもその“前身”の旺文社漢和の方も現行版が出てるんだよねぇ。
これだけそっくりだと、どっちか一方だけでいいと思うけどもねぇ…


誕生日漢字は「」。
「咤」の本字、ということで、「しか(𠮟)る」などの意味。
𠮟る、のか、𠮟られる、のか…

posted by 並句郎 at 23:07| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2015年03月29日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘254 「吾」

妻線中之条駅。
kaiko254.JPG



群馬県。
撮影は1978年。
「吾妻線」は「わがつま線」でも「あづま線」でもなく「あがつま線」。
この駅があるのも吾妻(あがつま)郡中之条町。
地名の由来をググると、ヤマトタケルが「吾が妻よ」と言ったとか何とか。
だとしてなぜ「わが」ではなく「あが」なのかね。
ヤマトタケルが「あが」と言ったという証拠でもあるのかコラ。


…閑話休題 ^^;

「完全征服」によると「吾」の読みは、
 音読み=ゴ
 訓読み=われ・わ(が)

漢検的には「あ」とも「あが」とも読まないようだ。

漢和辞典を見てみる。
部首は口(くち)で、「五」が音符の形声文字。
「五」の意味付けや「吾」の原義などは辞書によって多少違うが、いずれにしても「吾」を「われ」のような一人称代名詞として用いるのは仮借によるもののようだ。

熟語「吾輩」の読みを「わがハイ」と湯桶読みにしているものが多い中で、漢辞海では「ゴハイ」とも載っている。
もしも音読み問題として出た場合には「ごはい」と答えるべきか。
漢検もそんな出題はしないと思うが…

posted by 並句郎 at 21:07|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年03月26日

漢熟検の過去問 2014年度第3回

漢熟検のサイトに、2014年度第3回の検定問題(と解答)が載っていた。

で、2級と1級の問題をやってみた。
結果、いずれも100点満点で、
 2級 89点
 1級 77点
  (合格基準は80%程度の正解)

2級は多分過去最低点。
いかんねー。

1級はかなりできたな。
やってても、過去の1級と比べて簡単な印象はあった。
仮に合格点が80点だとすれば、あと3点で合格。
しかし不正解だったところは全く見当も付かないものがほとんどで、あと3点だからといって合格を目指して勉強しようとすれば大変なことになる。
まあ受検する気は全く無いからいいんだけど。



1級恒例の専門的な問題、今回は「天気・自然現象に関する単語」の書き問題。

 やまおろし
 しんきろう
 かんばつ
 しゅうう
 はえ
 もや
 あられ
 ひょう
 みぞれ
 こがらし  (後半5問は漢字1文字)

これがなんと全問正解できた。
「はえ」以外は準1級プラスにあったのでね。
前回、食べ物の名称の書き問題で3問しかできなかったのとは大違い。
てことは、準1級プラスの問題が偏ってるのかなぁ。

が、他にも準1級プラスの知識で答えられた部分が多い。
つか、普通の準1級レベルの問題が多かった気もする。


それより2級だな…
間違えちゃいけないところでつまずいたり…
漢字というより語彙の問題かな。
取りあえず、間違えたところは復習しておこう。

posted by 並句郎 at 20:48| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2015年03月22日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘253 「飴」

色の客車。
kaiko253.JPG





上野駅。
高崎行きの旧型客車。
撮影は1982年。
上野駅での旧型客車の最晩年だと思う。
東北線の東那須野磐城西郷へ行く時だったが、大宮までは高崎行きのこれにわざわざ乗った。
自分の場合、鉄道趣味の対象としてはSLは完全に歴史上のもので特に思い入れはなく、実体験した“古いもの”の代表がこの手の旧型客車。
飴色の内装が懐かしい。

…と、ここで「飴色」を確認してみたが、本当はどうやらもっと明るい色らしい。
原色大辞典さま。
そーなのか。
でも「飴色」で画像をググってみると、こんな感じ。
まあ、そんなに厳密でなくてもいいよね ^^;
飴ったって色々あるし。
つーか、飴色に限らないが、古来の色ってそんなデジタルに決まる、決められるものなのだろうか。
…と思ったら、一部についてはJISで決まってるのか。
が、その中に飴色は無いな。
んー、ま、いいや。



「完全征服」によると「飴」の読みは、
 音読み=イ
 訓読み=あめ


漢和辞典を見てみる。
以下、すべて漢語林より。

音符の「台」の意味付けとしては「やわらかの意味」とし、食へんと合わせて「やわらかな食品、あめの意味を表す」とのこと。

ん?
「台」が「やわらか」なのか? ってことで「台」の項を見てみると…
へー。
旧字で「」って書く「台」と、旧字もへったくれもない根っからの「台」の、別々の2字があるのか。
それは知らなかった。
で、「飴」の「台」は後者、根っからの「台」。
「イ」という音も、「臺」には無く、根っからの「台」にのみある。
その「台」の字の「厶」は農具の鋤(すき)の象形で、「大地にすきを入れてやわらかくするの意味」ってことで、そこから「やわらか」が来てるらしい。

そんなこんなで、まあとにかく飴はやわらかい食品ってことなので、現代の飴玉とは元来は違うのだろう。
字義解説には「もち米と、麦のもやしで作った甘い菓子」とある。
現代の水飴とも違うようだし、まったく想像できないが…

posted by 並句郎 at 21:21|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年03月18日

漢検準1級 平成22年度第1回

5年前の問題用紙画像をUPしているブログを今さら見つけた。
ありがたく拝見して解いてみた。
標準解答画像もあったので、それで採点。

結果、198/200点。

読みを2問はずしただけで、やけに高得点だが、どうも以前に一度見ていた問題だったようだ。
韓紅→からくれない、とか、初見じゃ読めまっせん ^^;
もし初見だったら、おそらくあとマイナス10点にはなっていたと思う。



(今回間違った問題)→○正答 ×誤答 …感想


●訓読み

(猷)りて易きに付くなかれ。→○はか ×なお

…さっぱり分からなかった。
 猷る=はかる、か。
 漢和辞典を見ると、「はかりごと」の「はかる」。
 この問題文、ちょっとググっても出てこなかった。
 特に決まった諺ではないのか。
 どういう意味だろ。
 ラクな方に流されちゃダメだよ的なことか?


●文章題 読み

全山突兀たる(怪巌)、凸凹たる苔石…→○かいがん ×かいげん

…「怪」は「かい」か「け」か、「巌」は「がん/げん/ごん」で迷う。
 「完全征服」によると「巌」の音読みは「ガン」しか無かった。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

今回やってみて、改めて。
四字熟語を勉強しておくと、他の読み書き問題でも使えるなー、と。
(四字熟語問題を除いた)全問題中、四字熟語の知識で答えられたものが10問ちょっとあった。
その該当の四字熟語のうち、漢検四字熟語辞典には載っているが、東大生や成美堂'10・'12の巻末の四字熟語集、それと高橋の問題中に載っていないものが次の8語。

 橘中之楽
 汗馬之労
 途方途轍
 狐狸妖怪
 錦上添花
 天淵氷炭
 寵愛一身
 無稽之談

もちろん、四字熟語としては知らなくても答えられるものもあるとは思うが、知ってた方が色々有利になるのは間違いない。
漢検四字熟語辞典掲載の準1級配当の約1,000語を全部覚えるのも無意味ではないと思われる。

posted by 並句郎 at 21:35| 漢字 | 更新情報をチェックする

2015年03月13日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘252 「魁」

北海道国鉄電車の
kaiko252.JPG



札幌の豊平川橋梁。
撮影は1993年。
北海道のJR線、もとの国鉄線で最初に電化されたのが小樽~滝川間で、1968年のこと。
その時に登場、つまり北海道の国鉄電車のさきがけとなったのがこの711系電車。
それが今日、営業運転を終了した。
今日まで残ったのは電化時に投入された車両ではなく後日の増備車ではあるが、ともあれ長い間ごくろうさまでした。



「完全征服」によると「魁」の読みは、
 音読み=カイ
 訓読み=かしら・さきがけ・おお(きい)・おさ

「おさ」なんてあったっけ。
「長」かな?
漢和辞典を見ても「おさ」の読みを与えているものは無いが、字義としてなら漢語林と例解新漢和に「おさ」があった。
「かしら」と同じく、首領などの意味での「おさ」。


で、意符が「斗」、音符が「鬼」の形声文字。
「鬼」にも意味があり、例えば漢語林では「鬼」は「なみはずれているの意味」とし、「斗」と合わせて「大きなひしゃくの意味を表す」とのこと。

元が「ひしゃく」だからなのか、北斗七星(の一部)の意味もあるようだ。
他にも色々と意外な字義があったりするが、熟語としては「大きい」とか「かしら」とかの意味のものがほとんど。

熟語のひとつに「花魁 カカイ」ってのがあった。
他にさきがけて咲く花、つまり梅のこと、らしいが、日本で「花魁」といえば「おいらん」だ。
「おいらん」の語源や、なぜ「花魁」と書くのかをググると諸説あり。
取りあえず、漢検で「花魁」の読み問題が出た時には「かかい」か「おいらん」か、ご注意あれ。


さて、音符が部首(鬼)になっている字、ということで、例のところに追加しておく。

posted by 並句郎 at 18:57|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年03月09日

続・命題

かなり前になるが、世間では「命題」という言葉の意味の取り違えが多い、と書いた。
あまりに多すぎて、新聞社なんかではもう誤りが誤りではなく公認されてるんじゃないか、と。

ところが。
先月になるが、産経のこの↓記事。

【赤字のお仕事】 「至上命題」を言い換えるのが「最重要課題」です



産経新聞の校閲担当者が、記事原稿中の「至上命題」は誤りなので「至上命令」とか「最重要課題」などと言い換えている、という話。

あれ、そうなの?
公認じゃないんだ。
その割にはよく見るけどなぁ…

念のため産経のサイトで「至上命題」を検索してみると、誤用が出るわ出るわ。
岡山空港にとって新路線誘致は至上命題
公明党は「全員当選」を至上命題にしている
「安全・安定輸送」を至上命題とするJR東海」…

ネットの記事は校閲を通ってないのかも知れないが、それにしても。

上記記事は「至上命題」だけについての話になっているが、単なる「命題」でも同じことで、もちろん産経だけの話でもない。
もういちいち検索もしないが。

取りあえず、まあ、少なくとも産経では誤用が公認ではなかったということで、いくらか安心した、ような。
もう完全に手遅れだとは思うけどもね。
自分としても今さら声を大にして誤用だ怪しからんと言いたいわけでもない。
それでも、本来は誤用だということは知られていいと思うし、少なくとも新聞記事なんかでは誤用して欲しくない、んだけどなぁ…

posted by 並句郎 at 19:24| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2015年03月06日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘251 「蝕」

洞。
kaiko251.JPG


海蝕洞の明鏡洞。
福井県高浜町。
撮影は1992年。
「明鏡洞」の名の由来をググると、
洞窟を通して見える水平線が鏡に映った別の景色に見えることから
とのこと。
なるほど、そう言われてみるとそう見える気がする。
窓ではなく鏡としたあたりが、風流なのかひねくれてるのか… ^^;


「完全征服」によると「蝕」の読みは、
 音読み=ショク
 訓読み=むしば(む)

で、部首は食へんではなく、虫。
音符が「食」なので、意符・部首が「虫」になるのは納得だが、だったら偏と旁が逆の方が自然だろうに。蝕.GIF
こんな感じで →→→→→→→

なぜ現在の形になったんだろね。

漢和辞典を見てみる。

篆文など、元々は「虫」と「食」、それと「人」で構成されていたらしい。
「人」がどう関係するのか分からないが、例えば漢字源の字義解説の中に「虫が人の皮膚にくいこむ」とあるので、その辺なのかな。
で、なぜか「人」が省略されて「蝕」の形に。

そういう字義なので、音符の「食」にも思いっきり意味がある。
「むしばむ」ってのも「虫食む」だしね。

posted by 並句郎 at 20:10|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年03月04日

漢検ジャーナル Vol.14

ひと月前ぐらいに届いてたやつを今さら見てみる。

1級合格者発表以外は漢検サイトでも見られる。
…のだが、2号前のVol.12の表紙写真が消えている!
ガッツポーズの松岡修造さんだったのだが、どしたんだ?
表紙だけでなく、中身の松岡さんの記事も見られず、「マネジメント会社との取り決めにより、WEB掲載期間を過ぎましたので削除」とのこと。


さて、その、サイトでは見られない1級合格者。
「受検データ」のグラフを見ると、平成26年度第1回の合格者数は102名。
で、「ご了承をいただいた方のみ」掲載されるというお名前を数えてみると、なんとぴったり102名。
一人残らずご了承いただけたようで、めでたい、のかな?
しかし、ということは、たったこれだけで合格者全員なのか。
かなりの割合がリピーターだろうし、ここに新たに名前を載せることがいかに困難かが分かる気がする。
未合格の1級受検者の皆さん、頑張ってください。



知っ得ことば情報。
『メール』を送る感覚で、気軽に作文を書いてみよう!
んー …
普通っちゃ普通なのだが、考えてみると「作文を書く」って変じゃない?
「文を作る」=「書く」だろうから、つまり「頭痛が痛い」みたいな。
いや、文を作るまでは脳内作業であって、それを実際に手で書くのだからいいのか??
まあ、もちろん、ここでの「作文」は出来上がった文章を指すってのは分かってるけどね。
なんかちょっと気になってしまった。



日本語・漢字おもしろ調査隊。
阿辻哲次先生へのインタビューの一節。

三千年以上もの時間にわたって使われ続けている文字というのは、世界中を見渡しても漢字以外には絶対にありません。

なので、

その文字で書かれた書物や記録が圧倒的に多いということになります。

なるほどー。
まあ3千年前の段階で漢字と呼べるのかどうか知らないが。
焚書なんてことがなければもっと良かったのに。

posted by 並句郎 at 20:27| 漢検 | 更新情報をチェックする