2015年02月27日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘250 「碍」

子。
kaiko250.jpg




青森駅。
撮影は1982年。
2本の「ゆうづる」、その右手前に大きく写りこむ碍子。
青函連絡船の桟橋に通じる跨線橋からの撮影。
この橋は、現在は…
ググると、駅の東西を結ぶ通路として現存してるんだね。
ただしホームからの出入りはできない、か。


「完全征服」によると「碍」の読みは、
 音読み=ガイ・ゲ
 訓読み=さまた(げる)・ささ(える)


「ささえる」なんて初めて見た気がするな。
…ん?
碍子の「碍」は電流をさまたげるっていう意味かと思ってたが、ひょっとして電線を「ささえる」っていう意味なのか??

辞書で「碍子」を見てみる。

・ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
 電線その他の導体を絶縁して固定するのに使われるもの。
・デジタル大辞泉
 電線を支持絶縁するために、電柱や鉄塔に取り付ける絶縁体の器具。
・百科事典マイペディア
 電線を送電塔,電柱などの支持物と絶縁するために用いられる器具。
・とっさの日本語便利帳
 送電線の鉄塔や電柱の上で電線を支え、電流を絶縁する役目を果たす器具。
・世界大百科事典
 電気導体を絶縁支持する目的で用いられる固体絶縁物。
・日本大百科全書(ニッポニカ)
 電線を支持し、絶縁する磁器製の支持物

ふーん。
「さまたげる」と「ささえる」を同時にこなすのが碍子ってことでOK?



漢和辞典を見てみる。

「碍」は「」の俗字、とか、「碍」の本字は「礙」、などと書いた辞書がほとんど。
そうでないのは漢字源のみ。
その「礙」は、漢字辞典ネット様によると1級配当らしい。

「碍」または「礙」に「ささえる」の字義を載せているのは旺文社漢和と新選漢和のみ。
その2冊にもそれ以外にも、「碍子」は別として、「ささえる」の字義での熟語は見当たらない。
「ささえる」っていう字義は、近世(?)に碍子ってものができた後に、それの機能から生じたんじゃないのかな?と想像。

posted by 並句郎 at 21:33|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年02月23日

漢字の簡体字の将来

台湾の国民党ニュースネットワークってところの記事、「漢字の簡体字の将来」

以下、抜粋


北京の社会科学院近代史研究所の周溯源副所長は、漢字を更に簡略化するのを主張、「簡略化は進化であり、知識分子と一般民衆は更に一歩進んだ簡体字を希望している」と指摘したが、新浪網ネットの民意調査では、77パーセントが反対、59パーセントが「繁体字が好い」と意見を表明した。

「楷書の漢字は字画が多すぎ、書き方が古く又、奇怪であるので、外国人の頭痛の種となっているだけではなく、中華文化の伝播、発展に影響を与え、国家のソフトパワーの発揮を制約している」と周氏は批判、「進化、優化、美化で字画を更に少なくせねばならない」と強調した。

だが、新浪網ネットで、「繁体字が好きだ」や「今は漢字を書くチャンスが少なく、更に漢字を簡略化するのは意味のないもので、もう一度簡略化版を公表すれば、やればやるほど紊乱する」とコメントするものも少なくなかった。


ここまで抜粋


台湾発の記事だが、大陸の話、かな?

一応。
自分は繁体字も簡体字も詳しくは知らないし、現代中国人がどの程度繁体字を読めるのかも知らない。
それと、この民意調査ってのがどれだけ信用していいものなのか、大陸外からの票がどの程度あるのかも分からない。
…と前置きして。

簡略化反対派の中には単に変化を望まないだけの人もいるとは思うが、しかし59パーセントが「繁体字が好い」ってのはちょっと驚いた。
さすが4000年の歴史を持つ国()
腐っても鯛!?
かと言って今さら繁体字に戻すわけにもいかないだろうけど。

そもそも繁体字ってのも、絵のような原初象形文字(?)を簡略化と言うか単純化と言うか洗練・整理した結果が基本なのだろう。
だからどこまで簡略化するのかっていう程度問題かと思うし、北京のお偉いさんが言う「簡略化は進化」ってのも必ずしも間違ってはいない。
が、現状の簡体字は明らかに行きすぎに見えるし、さらなる簡略化が「優化、美化」とは思えない。
文書を手書きする機会が減った現代でさらに簡略化? ハァ?
もう漢字なんて全廃してハングルでも使っとけば? お似合いだよ。
せっかく「溯源」なんていうステキな名前なのにねぇ ^^
やっぱり立場上、愚民化を頑張らないといけないのかねぇ。


とにかくまあ。
日本は最低限、現状維持でお願いしたい。
日本の漢字も一部簡略化されているが、大陸の簡体字に比べればずっとマシだろう。
だからこそ勉強していても面白いし。
繁体字(旧漢字)に戻すべきだと思う部分もあるが。

あ、別に日本で漢字簡略化の話が出ているわけではない(と思う)けれどもね。

posted by 並句郎 at 21:07| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2015年02月20日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘249 「坦」

な島。
kaiko249.JPG


霧多布島。
北海道。
撮影は1996年。
榊町の浜から見た霧多布。
こうして遠くから見ると、カンナでもかけたように真っ平らだ。
「隆起海食台地」と言うらしい。


「完全征服」によると「坦」の読みは、
 音読み=タン
 訓読み=たい(ら)

音符の「旦」の意味付けについて、漢和辞典を見てみる。
例えば漢語林では、「地平線上の朝日のさまから、たいらの意味を表す。」とある。
また旺文社漢和では、「壇」に通じて「平らな意」とある。
が、漢字源では、「旦の原義には関係がない。」としている。
まあ確かに「旦」の“原義”は平らとかじゃなくて朝だろうけれども、わざわざそこまで書かなくても、と思う。


しかしなんでこの字は常用漢字表に載らないのだろうかね。
よく使われる熟語が「平坦」ぐらいしか無いからか?
「虚心坦懐」もよく見かけるが…
“常用熟語”が少なくても常用漢字になってる字は他にもあるのに。
例えば「楷書」としてしか常用されなさそうな「楷」とか。
それとも…
「平坦」が常用だと思ってるのは自分だけ??

posted by 並句郎 at 20:08|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年02月17日

郵便番号簿

郵便番号簿.GIF平成26年度版の郵便番号簿を知人からもらった。

番号はまあどうでもいいのだが、
地名好き漢字好きとしてはこれは嬉しい!
ありがとう知人!

中身は、地名と郵便番号がひたすら列挙してあるのみ。

ただ、地名の読みが全て載っているわけではない。
地名に振り仮名があるのは…
一つの市区町村の町域数が30以上の場合で、町域名の第一文字目の漢字が
 ・通常の音訓読みとは異なる読みをするもの
 ・JISの第二水準の漢字のもの
…とのことで、地名辞典ではなく郵便番号検索用のものなので、これはまあ仕方がない。

それでも見てるだけで楽しい。
何が?どこが?と聞かれてもちと困るのだが… ^^;
漢検準1級以上の漢字も沢山出てくるし、わけの分からない読み方・意外な読み方に驚いたり、古風な地名を楽しみ、逆に近年の軽薄な地名の乱立に呆れてみたり…



ぱっと見た中で見つけた、ごくごくごく一例。

茨城県石岡市茨城。
いばらきけん いしおかし ばらき。
後の「茨城」は「いばらき」ではなく「ばらき」。
茨城県なのに!

小豆島.GIF
香川県小豆郡小豆島町。
かがわけん しょうずぐん しょうどしまちょう。
しょう「ず」郡 しょう「ど」しま町。
なんで違ってんの?



なお、この郵便番号簿、広告部分まで含めてまるごとネットでも見られる。
郵便局のサイトから。
が、やはり、パラパラ見て楽しむには本の形の方がいいな。

郵便局に行けば誰でももらえるのかどうかは知らない。
新しく口座を作って何百万円貯金するついでに…とかだったら確実にもらえそうな気もする ^^

また、探してみると、郵便局がやっているものではないが、郵便番号を持つ全ての地名に振り仮名もつけたフリーのデータベースもある。
地名1件ずつなら郵便局のサイトでも読みを検索できるが、データベースだと楽しい。
できれば本の形にしてもらいたいところ。

郵便番号を持たない地名まで網羅したデータベースは…
どこかにあるかね?
でっかい地名辞典とかになっちゃうかな?
無料とは言わないが、300円ぐらいでなんとか…ならないよねぇ…

posted by 並句郎 at 22:07| 雑事 | 更新情報をチェックする

2015年02月13日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘248 「埠」

清水 頭駅。
kaiko248.JPG


かつての国鉄清水港線の中間駅。
静岡県。
撮影は1982年。
僅か1日1往復の列車内から撮影しただけなので、この駅については写真以外に何の記憶も無い。

「埠」といえば、個人的には川崎の市営バスを思い出す。
川崎駅前から市営埠頭行きのバスが出ていた。
なのでこの字には馴染みがある。
…のだが、例えば隣の横浜のバスだと「山下ふ頭」行き、のように「ふ」だけ仮名書きになっているケースもあり、それを見るたびに違和感を覚えていた。

以上は昔の話で、現在はどうなってるのか知らない。
ググってみると、今も川崎は「埠頭」、横浜は「ふ頭」のようだ。

「埠」が常用外漢字だからなのだろうが、それにしても「ふ頭」ってさぁ…
なんか脱力するってゆーかさぁ…
変じゃないですかねぇ…
見慣れればいいのかも知れないけど。

しかし、そもそもからして横浜市港湾局のページを見ると「山下ふ頭」になっていた。
するとバスも市営であるからには「ふ頭」にせざるを得ないってことかね。
山下埠頭が市営なのかどうか知らないが、まあ、さすがお役所だ。



閑話休題。

「完全征服」によると「埠」の読みは、
 音読み=フ
 訓読み=つか・はとば

「つか」ってのは「塚」だろう。
漢和辞典を見ると形声文字となってるのが多いが、新明漢では会意文字とされている。
でもやっぱり、漢字源にあるとおり、明らかに会意兼形声だろうね。

つくりの「阜」は最近まで準1級配当漢字だった。
「完全征服」によると訓読みは「おか」(と、「ゆた(か)」)。
その、土の丘であるはずの「阜」に、さらに土へんをつけるってのも妙な話だが、それで「はとば」を表すってのも分からない。
「はとば」なら、さんずいの方が良かったのでは…?
原義が「つか」で、「はとば」とするのは仮借なのだろうか。

旺文社漢和にだけ、「埠」の[解字]の中で、「阜 」は「浦 」に通じて「水辺の意」とあるが、他の辞書にはそういう記述は無く、「阜」の項を見ても水辺的な字義は見当たらないし、ちょっと納得できないな。

posted by 並句郎 at 22:09|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年02月10日

漢検準1級 平成24年度第3回 その2

その1はこちら。

今回は、一応正解はしたものの危なかった問題など。


●音読み

赤色の顔料に(辰砂)を用いる。 → しんしゃ

…「砂」が「しゃ」か「さ」かで迷った。
 辰砂がいかなるモノなのかも知らないが、
 確か「珪砂」は「けいしゃ」だったはず、と思い、「しんしゃ」とした。
 漢検の実際の採点では「しんさ」でも許されるのかも知れないが。
 国語辞典を見ると、どうも何かの材料になるような“砂”は
 「しゃ」と読まれる、ことの方が多い、ような感じ、がしないでもない。


憂憤し食を廃するに家人(粥薬)を進む。 → しゅくやく

…「粥」が「しゅく」か「いく」かで迷った。
 以前、「かゆ」なら「しゅく」だと書いた記憶があり、
 問題文の意味合いもはっきり分からなかったが、
 多分“かゆ”だろうと思って「しゅく」とした。


●訓読み

一席設けて(日比)の精勤を労う。 → ひごろ

…訓読みなので「比」は「ひ」ではない。
 が、「くらべる」という読みでは言葉にならないような。
 で、文脈から「ひごろ」と想像した。


●一字訓読み

郁しい → かぐわ(しい)

…これも以前書いた記憶から答えられた。


●誤字訂正

帝の(調)を失い… → 寵

…まず、「調」を「ちょう」と読んでいいものかどうか迷う。
 が、自分の知識では他に読みようも無いので、
 帝の「ちょう」なら「寵愛」の「寵」だろうと見当をつけた。


●故事・諺

(リカ)一枝春雨を帯ぶ。 → 梨花

…知らない諺(?)だ。
 準1級で「りか」といえば「李下」かと思ったが、意味が通らないような。
 なので、当てずっぽうだが他に知っている「りか」を書いた。


●文章題 書き

文学という女神は、寧ろ(ロウジョウ)として終わるも、俗界の神なる「事業」に嫁することを否むべしと言いたり。
→ 老嬢

…これも準1級で「ろうじょう」といえば「籠城」かと思ったが、
 やはり意味が通らない。
 女神が「ろうじょう」として終わる、なので、女性を表す言葉かと想像。
 準1級だし「老娘」かとも思ったが、いや、ここは素直にと思い直して正解。

posted by 並句郎 at 23:50| 漢字 | 更新情報をチェックする

2015年02月08日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘247 「畦」

道。
kaiko247.jpg


あぜみち。
秋田県。
撮影は1981年3月。
現在は秋田内陸縦貫鉄道の一部になっている、当時国鉄の角館線のどこかの車窓。
残雪のおかげで畦道がくっきり。
1両編成の列車の影も。


「完全征服」によると「畦」の読みは、
 音読み=ケイ
 訓読み=うね・あぜ

「うね」とも読むのか。
ふーん。
自分の認識では「うね」と「あぜ」は似て非なるものだが。
国語辞書(大辞林)によると…
 うね
  1)畑で,作物を栽培するために細長く直線状に土を盛り上げた所。
 あぜ
  1)水田と水田との間に土を盛り上げてつくった小さな堤。

やっぱ別物だよなぁ。
…と思ったのだが、漢和辞典を見ると「うね」と「あぜ」を明確に分けていないものも見られる。
古代中国では一緒くたにされていたのだろうか。

しかしまあ、現代日本では別物という認識でよいと思う。
となると、「畦」が読み問題で出た場合には「うね」でも「あぜ」でも可、とはならず、文意によってどちらかだけが正解になるかも。
書き問題なら、「うね」なら常用漢字の「畝」が無難かと思う。
以上、私見にて。


音符の「圭」の意味付けとしては、例えば漢語林では、「幾何学模様のある玉の象形。」とし、「田」と合わせて、「圭の模様のような、田のさかいのあぜの意味を表す。」とのこと。
同じ準1級配当の「圭」の訓読みには「たま」があるしね。

posted by 並句郎 at 22:17|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2015年02月03日

漢検 平成26年度第2回実施状況

漢検サイトより。

例によって一覧表に追加した。


準1級の合格率は 18.5%。
前回(26年度第1回)ほどではないが、やはり高率だ。
近年は第2回が高くなる傾向だったので、それを踏襲した、とも言えるか。
こうなると次回(26年度第3回)は低くなるはず。
10%ぐらい?


それより、1級の合格率が 6.1% と、記録してる中では最低だった。
前回も 7.1% と低かったし。
何かあったんですかね? 1級業界の方々。

グラフ26_2.GIF
1級・準1級・2級の合格率推移グラフ →→→
ここをクリックで拡大)

posted by 並句郎 at 23:49| 漢検 | 更新情報をチェックする

2015年02月01日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘246 「圃」


kaiko246.JPG


たんぼ。
宮城県、伊豆沼の近く。
撮影は1991年2月。

「完全征服」によると「圃」の読みは、
 音読み=ホ
 訓読み=はた・はたけ

はたけ、か。
何となく、たんぼの意味かと思ってたが。

漢和辞典を見ても、やっぱり、はたけ。

音符「甫」の意味付けとしては、例えば漢字源では「平らな苗床に苗の芽ばえた姿。」とし、それと「囗(かこい)」を合わせて「囲みの中を平らにならして苗の行き渡った畑。」とのこと。

なるほど、同じ漢字源で「甫」の項を見ると、色々と字義がある中で最初に畑が出てくる。
が、「甫」は準1級配当漢字なので「完全征服」で「甫」を見ても、「はたけ」のような読みは無い。
(訓読み=はじ(め)・おお(きい))
「甫」が古字、「圃」が今字の、古今字の関係だろうか。

posted by 並句郎 at 22:18|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする