2014年01月28日

カバー率測定問題集 漢検マスター準1級

ナツメ社から出ている、良さげな問題集。

例によって100円で入手…はできそうもないが、amazonの「なか見!検索」である程度見ることができる。

見られるのは読み問題と別冊付録のそれぞれ一部。
一部とはいえ、結構な分量だ。


それと模擬試験部分が、ご親切なことに解答も含めて全部見られる。
(タイミングによって一部見られないこともあるようだが、ページ更新すると見られたり…?)

感謝しつつ、早速やってみた。
結果、186/200点。
問題集の性格から見て、過去問中心なのだろう。
どこかで見たような問題がほとんどだった。
その割には失点が多いが ^^;


言い訳も兼ねて、疑問点がいくつか。
(以下、一部ネタバレにつき閲覧注意)


●表外読み問題

庭師が立木の【揃刈】をしている。
→正解は「せんがい」。
「揃」は準1級配当漢字なので、表外読み問題にするのはちょっとどうなのか。

若者達が歩道に【尻坐】している。
→正解は「こうざ」。
これも「坐」が準1級配当漢字。

漢方薬の【熊胆】を買い求める。
→正解は「ゆうたん」。
「胆=たん」は表外ではなく、常用漢字表に載っている言わば“表内”読み。

これらのような、準1級配当漢字や表内読みが、表外読み問題として本番試験で出題された実績はあるのだろうか。
「完全征服」を見てみると、準1級配当漢字の出題は見当たらない。
表内読みについては、「一片(ひとひら)」の「一=ひと」、「後退(り)(あとずさ(り))」の「後=あと」など、少数ながら載っていた。
そっか、じゃあ「熊胆」は有り得るのかな?
いずれにしても準1級の範囲内ではあるものの、しかし表外読み問題として出されてしまうと、例えば「胆」も素直に「タン」と読まずにおかしな回答をしてしまいかねない。


●書き問題

あれほど【レイリ】な少年は知らない。
→「伶利」と書いて不正解。
正解は「伶俐・怜悧」とのことだが、「俐・悧」は1級配当のはず。
しかし、別冊付録の中の「主な出題語句と用例」にも「伶」の項に「伶悧」、「怜」の項に「怜悧」が載っているし、出題実績があるのだろうか。
それはそれとして、もう一つ。
「伶」の項の「伶悧」だが、「亻」と「忄」が不統一でもいいのだろうか?


夫が畑に種を【マ】く。
→「播(く)」と書いて不正解。
正解は「蒔(く)」とのことだが、「播(く)」でもいいんじゃないかなぁ?


●文章題書き問題

却って【オウノウ】の種になった。
→「懊悩」の字が思い浮かび、それが正解とのことだが、これは準1級プラスに載せている。
なので「懊」は1級配当のはず。
そう思ったので、それこそ懊悩して苦し紛れに「奥悩」と書いて不正解。
「懊」の字は別冊付録にも載っていないようだが。


●文章題読み問題

【欝然】として風景を締めて居る。
→もちろん「うつぜん」だが、「」の字が標準字体ではない。
原著に従ったのか知らないが、読み問題では標準字体にしたらどうかと思う。



…などと、盗み見している分際で言えた義理でも無いのだが ^^;
しかし見た限りではやはり良い問題集っぽい。
amazonのレビューでも14件全てが星5つ評価。
自分の受検時にもこれが欲しかったな。

posted by 並句郎 at 21:22| 漢字 | 更新情報をチェックする

2014年01月25日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘205 「畠」

キャベツ
kaiko205.JPG


長崎鼻の近く。
鹿児島県。
撮影は1984年。
こういう、紅白(?)の混植ができるなら、畠に絵も描けそうだね。


「完全征服」によると「畠」は国字で、読みは訓読みの「はた・はたけ」のみ。

漢和辞典を見てみる。

やっぱり国字で訓読みのみ、熟語無し。

…かと思いきや、例解新漢和にのみ「ハク・バク」という音読みと、田畠(デンバク)という熟語が載っていた。
「田畠」は国語辞書にも載っていた。


成り立ちとしては会意文字で、例えば漢字源では
「白+田」で、水田に対して、水気の少ない白くかわいた農耕地をいう。
とあり、他の辞書でもほぼ似たような記述。

…かと思いきや、漢語林には次のように書いてある。
中国で水田に対するはたけを、白田の二字で表したものを、日本で一字にあわせた国字。
「白+田」は大陸由来なのか。ふーん。


ところで「はたけ」と言えば「畑」の方が優勢だと思うが、使い分けはあるのだろうか。
手持ちの辞書には使い分けに触れているものは無かった。
「畑」も国字なんだね。
「畠」と「畑」についてググってみると色々出てくるが、どれを信用していいのか分からないのでここには書かない。
「畑」が焼き畑だという点では共通しているが。

posted by 並句郎 at 22:15|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2014年01月18日

漢検 平成25年度第2回実施状況

漢検サイトより。

例によって一覧表に追加した。

準1級の合格率は 17.2%。
前回、18%と予想していた。
ほぼ的中かね。


グラフ25_2.GIF1級・準1級・2級の合格率推移グラフ →→→
(クリックで拡大)

準1級の次回合格率は…
12%ぐらいかな?

posted by 並句郎 at 19:03| 漢検 | 更新情報をチェックする

2014年01月16日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘204 「淘」

汰される電車。
kaiko204.jpg



川崎駅に留置中の、これは153系かな?
撮影は1981年。
単なる留置か、廃車順番待ちか分からないが、いずれにしろ淘汰間近のはず。


「完全征服」によると「淘」の読みは、
 音読み=トウ
 訓読み=よな(げる)

例えば漢語林によると、形声文字だが音符「匋」には「陶器の意味」があるとし、「淘」の字としては「陶器に米を入れて水を注ぎ雑物を除く、よなぐの意味や、さらうの意味を表す」とのこと。

熟語としては「淘汰」の他、「淘金」「淘井」など。


ところで。
熟語「淘汰」としては「選び分けて善い物を取り悪い物を捨てること」(漢語林)という意味。
しかし「淘汰する」と動詞になると、「悪い物を捨てる」方だけの意味になる気がする。
まあ、悪い物を捨てれば自動的に善い物だけが残るのだから同じことかも知れないが…

そこで蛇足。
淘汰の「汰」の方について。
現在は常用漢字だが、ちょっと前までは常用外で準1級配当だった。
「完全征服」によると訓読みは「よな(げる)・にご(る)・おご(る)」。
「よなげる」という点は「淘」と同義。
それはいいのだが、最近、この字を使った人名を時々見かける。
あまり人名に使うべき字じゃない気がするのだが…
「にごる・おごる」と読めばもちろん、「よなげる」だとしても…
淘汰して残った“善い物”の意味、だと思えばいいのかな?
はい、余計なお世話でした。

posted by 並句郎 at 20:16|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2014年01月13日

漢熟検の過去問 2013年度第2回

漢熟検のサイトに、2013年度第2回の検定問題(と解答)が載っていた。

で、2級と1級の問題をやってみた。
結果、いずれも100点満点で、
 2級 91点
 1級 80点
  (合格基準は80%程度の正解)

前回は、2級が91点、1級が64点だった。
で、今回。
2級は前回と変わらず、1級の得点が上がっているが…
この間、特別に勉強したわけではないので、1級の問題が易化しているものと思われる。

80%“程度”の正解で合格のところ、1級が自己採点で80%ちょうどの80点では、実際に受検したら不合格かも知れないが、まあ新年早々気分は良い ^^

それより2級の得点を上げたいなぁ…

posted by 並句郎 at 18:14| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2014年01月10日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘203 「姐」

まぶしそうな さん。
kaiko203.jpg



釧路の幣舞橋。
撮影は1994年。
橋にある4体の彫刻「四季の像」のうち、これは「夏」の像。
実際には太陽(夕陽)を背に手前を向いて立っているので、まぶしくはないはず ^^;


「完全征服」によると「姐」の読みは、
 音読み=ソ・シャ
 訓読み=あね・あねご・ねえ


漢和辞典を見てみる。

字義としては基本「姉」。
で、親分の妻だとかのいわゆる「あねさん」などのほか、母親の意味もあるようだ。

成り立ちとしては形声としているものが多いが、例によって漢字源では「会意兼形声」となっており、「且」は「上に積み重ねたさまを示す」とのこと。
で、字全体としては「女きょうだいのうち、上位にある年長者をさす」と。



蛇足。

幣舞(ぬさまい)橋」もなかなか読めないよね。
「幣」は常用漢字。
で、準1級の表外読みに「ぬさ」がある。

デジタル大辞泉より。
ぬさ【幣】
1 祈願をし、または、罪・けがれを払うため神前に供える幣帛(へいはく)。紙・麻・木綿(ゆう)などを使う。みてぐら。御幣(ごへい)。幣帛。


Google画像検索「幣」


ただ、「ヌサマイ」という音はアイヌ語由来だから、そういう「幣」とは無関係…かと思いきや、Wikipediaの「幣舞橋」の「名称の由来」にはこうある。

アイヌ語の「ヌサオマイ」(nusa-oma-i 幣場があるところ)に基づくとされる。

「ヌサ」ってアイヌ語なのか??
いや、古語林にも載ってるし、和語だろうと思うが。


釧路駅の時と同じ「釧路歴史散歩」から引用。
今度は下巻。
昭和10年発行「釧路郷土史考」からの引用部分。
▼(P215)
久寿里酋長メンカクシの居住せし所にして、市役所の前に土人のカムイを祀れる所あり、常に木幣(イナオ)を挿して土人之を崇敬し来れるにより、開拓使の時夷語「ノサウシ」を改め命名したる由緒を尊重し幣舞町と称す。


イナオ?
ノサウシ?
なんだかよく分からないが、とにかく一応「幣」と関係はあるようだ。

posted by 並句郎 at 22:53|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2014年01月04日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘202 「呑」

水を む馬。
kaiko202.jpg



青森県尻屋崎の寒立馬(かんだちめ)。
撮影は1990年。
馬の年ということで。


「完全征服」によると「」の読みは、
 音読み=トン・ドン
 訓読み=の(む)

この字、「」なのか「」なのか。
つまり、上の部分が「」なのか「」なのか。
」だとしても上の横棒が長いのか下が長いのか。

漢検の勉強をするまでは「」の「」だとしか思っていなかったが、「完全征服」では“下長”が標準字体ということになっている。
「トン・ドン」という音が「 テン」の変化したものだとすれば、なるほど「」の「」ではおかしいということだろうか。

漢和辞典を見てみる。

」が見出し字になっているものが多く、見出しが「」の場合でも「」が正字だとしてたりする。
」についてはほとんどが“下長”。
なので、やはり漢検標準字体の「」が正統だろうか。


字の成り立ちについては、会意説と形声説に分かれる。
そんな中、漢字源にはこんな風に書いてある。

「口+音符」の形声文字であるというが、疑わしい。 ヨウ(人の首をかしげたさま)の変形で、 トンは「+口」の会意文字と解すべきか。

漢字源では、字の成り立ち解説の典拠が何かは書いてないので、どこの誰が「形声文字であるとい」っているのかは分からないが、世間一般でってことだろうか。

さて、真実は如何に。

posted by 並句郎 at 22:33|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする