2013年03月29日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘172 「錆」

びついた駅名標。
kaiko172.jpg


国鉄播但線飾磨駅。
兵庫県。
撮影は1981年8月14日。

Wikipediaで飾磨駅の項を見ると、上の写真と同じ位置の駅名標の写真があるが、丸っきり新しいものに取り替えられている。
その写真の撮影も1981年頃になってるが…
さすがに錆がひどいということで看過できなくなったのか。
しかしこの駅もこの線(俗に言う飾磨港線)も、ほどなく1986年に廃止になる。


「完全征服」によると「錆」の読みは、
 音読み=ショウ・セイ
 訓読み=さび・さ(びる)

さび・さ(びる)、か。
さび・さび(る)、じゃないんだね。
こういうパターンは他には… 思いつかないが、何かあったかな。


漢和辞典を見ると、「さび・さびる」というのは国訓。
元の字義は「精」の字に通じて「くわしい」らしい。

漢語林の[解字]には、

形声。金+靑(音)。音符の靑は、すみきっているの意味。よく精錬された金属の意味を表す。

とある。
「精錬された金属」と「さび」が同じ字だというのが、またなんとも。


で、なんでこの字が日本では「さび」なのかと言うと、旺文社漢和にこうある。

国語では、銅の青さび、ひいて広く「さび」の意に用いる。

鉄のさびだったら、金へんに青より赤の方がよさそうだが、少なくとも手持ちの漢和辞典にはそういう字は載ってなかった。


ところで、漢和辞典では熟語が一つも見当たらない。
国語辞典(大辞泉)で「錆」を含む語を検索すると、青錆・赤錆から始まって32件引っ掛かるが、おそらく全部「さび」関係の語だろう。
漢語で原義で用いられることは少なく、日本で「さび」を表す字として日の目を見た、ってとこかな?

posted by 並句郎 at 19:24|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年03月26日

札幌市の無料法律相談

困りごとがあって、札幌市役所へ法律相談に行ってきた。

各区役所では月に2回しかやってないので、毎週月~金やってる市役所へ。

各日朝9時から電話受付、その日の午後の時間を予約する形。
相談1回20分。

で、9時3分頃に電話したら話し中で繋がらず。
リダイヤル何回かで繋がり、予約する。
以下を聞かれる。
 ・氏名
 ・居住区
 ・○歳代
 ・職業
 ・相談内容の概略

で、予約時刻の5分前ぐらいまでに、市役所1階の「市民の声を聞く課」まで来るべし、と。


んで、指示通りに「~聞く課」へ。
入ったところに受付カウンター。
法律相談に来た旨、予約時刻、氏名を伝える。
カウンター前の椅子で暫く待つ。
予約時刻より数分遅れて、係の人に案内されて、奥の個室へ。
弁護士さんと対面、相談。
20分間終了。
退室。
以上。


まあこちらは法律素人だし、20分間ではあっさりした相談しかできないが、無料なのでね。
何かお困りの札幌市民のかた、いや、札幌市在勤・在学ならOKのようだが、利用してみてはいかがでしょうか。
困りごとは深刻であっても、利用自体は気軽なものです。

posted by 並句郎 at 23:01| 雑事 | 更新情報をチェックする

2013年03月23日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘171 「鋸」

山山頂。
kaiko171.jpg






千葉県。
撮影は1987年。

鋸山って、全国的な知名度はどんなもんかね??
関東以外ではほとんどゼロな気もする。
「のこぎりやま」です。一応。


「完全征服」によると「鋸」の読みは、
 音読み=キョ
 訓読み=のこぎり・のこ

(鋸山を知っていれば?)読みは簡単。
意味も、漢和辞典を見ると、のこぎりと、のこぎりをひく、ぐらいしか無い。

形声文字だが、音符「居」の意味付けとして旺文社漢和によると、ぎざぎざの意の「」に通じるらしい。
珍しく漢語林には意味付けの記述が無かった。

熟語も少な目だし、漢検の中では影の薄い字かな?

「大鋸屑(おがくず)」は過去問かどこかで見た気がするな。
「鋸屑」でもよさそうなものだが、なんで「大」が付くのか?
大辞林で「おがくず」を見ると、

大鋸(おが)やのこぎりで材木をひいたときに出るくず。のこくず。ひきくず。

とのこと。
大鋸=おが、か。
ふーん。

posted by 並句郎 at 22:49|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年03月20日

牙城

牙城」の「」って何?

大辞泉。

が‐じょう【牙城】
《「牙」は「牙旗」の意で大将の旗》
1 城中で主将のいる所。本丸。「敵の―に迫る」
2 組織や勢力の中心となる所。本拠。「保守の―」



ふむ。

「牙旗」も見てみる。
同じく大辞泉。

が‐き【牙旗】
《中国で、旗ざおの先を象牙で飾り、猛獣が牙(きば)で身を守る形としたところから》天子または大将軍のいる所に立てる旗。大将旗。牙纛(がとう)。



ふーん。

じゃ、「牙旗」で画像をググってみる。

はっきりそれと分かる画は見当たらないが…

つーか、縁がギザギザしてる旗の画が多いな。
ひょっとしてこういうのも「牙旗」って言うのかな?
いや、それは勝手すぎる想像だけども。



ところで、手持ちの5冊の漢和辞典のうち、漢辞海だけ、音訓索引に「きば」が載ってない。
あれれ、と思って「牙」の項を見ても、字義の解説文中にはあるものの、読みとしては「きば」を載せてない。

先の改定で常用漢字ともなった「牙」、その読みの「きば」が載ってないとは…
さすが、「監修者のことば」の中で、「日本語の漢字語字典ではなく、古漢語字典が、この『漢辞海』にほかならない」と言うだけのことはある?

そんなわけで、「日本語の漢字語字典」をお探しのかたには、漢辞海はおすすめしません。

まあ、現行常用漢字表に対応した最新版では「きば」も載っているのだろうけど。多分。

posted by 並句郎 at 22:57| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2013年03月15日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘170 「只」

見駅。
kaiko170.JPG


ただみ駅。
当時国鉄の只見線。
撮影は1986年。

福島県の駅だが、現在、福島方面へは一昨年の豪雨災害のため不通。
反対方面の隣の駅は今日限りで廃止、その先は新潟県で、その新潟側から1日に3本の列車がやってきて折り返すだけ、という、言っちゃ悪いが悲惨な駅。


「完全征服」によると「只」の読みは、
 音読み=シ
 訓読み=ただ

「シ」ってのは忘れていたが、「只管打坐」の「シ」か。


この読みにくい、人を食ったような形の字は一体何なのか。
漢和辞典を見ると、成り立ちとしては会意・象形・指事と諸説。
だが解説文は似たり寄ったりで、例えば漢語林では次の通り。

指事。口に八を加え、語気の余韻を示し、句末の助字に用いる。

つまり「口」はそのまま「くち」で、その下の「八」は「語気の余韻」という漠然としたもの。
で、助字ということで大した意味も無く、意味があるかと思えば「ただ」とか、しまいにゃ「ロハ」とか…

なんともつかみ所の無いようなイメージ。
…なのは自分だけか? ^^;

posted by 並句郎 at 22:42|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年03月13日

干支の読み方

十二支ではなく干支。
例えば今年なら「癸巳」。

これの音読みについては、以前ちょっと書いたことがある
十干十二支
十二支の音読み

そこでは十干と十二支を別々に覚えた。
「癸巳」なら「キ」と「シ」で、合わせて「キシ」。

だが、本当にそれでいいの?って話。
特に十干が「乙」の場合、「オツ」ではなく「イツ」と読むことが多いようだ。

あちこちに書かれていて、それぞれ微妙に異なったりするが、最もオフィシャル(?)っぽいところで、国立天文台のサイトの中の
こよみ用語解説~六十干支のよみ方

それによると、
 乙丑=イッチュウ
 乙亥=イツガイ
 乙酉=イツユウ
 乙未=イツビ
 乙巳=イツシ
 乙卯=イツボウ


あと、
 甲子=カッシ(コウシ)


「乙」を漢和辞典で見ると、
「イツ」=漢音
「オツ」=慣用音
としているものが多く、熟語になった場合も「イツ」の読みが多い。

なので、「乙」単独なら常用漢字表に従って「オツ」でいいとしても、干支とか熟語の場合は「イツ」と読んだ方が良さげ。
「完全征服」によると「イツ」は表外読み。

そう言えば四字熟語で「乙夜之覧」ってのがあったが、あれも「イツヤ」だった。


それと、干支の訓読みだが、上記「六十干支のよみ方」曰く、
「習慣で「弟」と十二支名の読みの間には「の」を入れて呼ぶ」
とのことで、例えば
「甲子」は「きのえね」だが、「乙丑」は「きのうし」。




以上について、仮に漢検で出題された場合の正解は知らない。

「完全征服」の53ページに「干支順位表」ってのがあり、訓読みが載っている。
そこでは十干が「弟(と)」の場合でも「の」は入っていないが…

まあ「の」を入れるのは“習慣”とのことだし、ここは「完全征服」に従って「の」は入れない方がいい、のかどうか。
どっちでもいいのかな。
そういう面倒な問題はそもそも出されないか?
posted by 並句郎 at 20:44| 漢字 | 更新情報をチェックする

2013年03月08日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘169 「逢」

奥美濃との出 い。
kaiko169.JPG


当時国鉄の越美南線終点、北濃駅。
岐阜県。
撮影は1985年。

残念ながら、ロクに奥美濃と出逢うことも無く、列車でとんぼ返りしてきただけだが。

現在は第三セクター長良川鉄道。
路線名は越美南線のままのようだ。
北濃までの末端部分もまだ生き残ってるんだね。
頑張るねぇ。  (((頑張りすぎは毒、かも、とか、よそ者が小声で言ってみる。)))


「完全征服」によると「逢」の読みは、
 音読み=ホウ
 訓読み=あ(う)・むか(える)・おお(きい)・ゆた(か)

訓読みでは「あう」以外は完全に忘れていた。

漢和辞典によると、「おおきい」とか「ゆたか」の場合は「豊」の字に通じるようだ。
そう言ってもらえると分かりやすい。


形声文字で、音符の「夆」については、
 漢辞海…「峯」の省略形
 旺文社漢和…あわせる意の「縫」に通じる
 漢語林…「逢」の原字
などなど。


熟語は多からず少なからず、だが、ここで異彩を放つのが新選漢和。
いずれも和語で他には載っていない
 逢引(あいびき)
 逢初(あいそめ)
 逢瀬(おうせ)
 逢魔時(おうまがとき)
を載せている。
漢検なんかには出題されにくいかも知れないが、日本人なら知っておきたいところ。



以下、蛇足。

「夆」については以前ちょっと書いたことがあった。
その時は漢和辞典で探せなかったが、その後入手した漢語林と新明漢には載っていた。
漢語林によると字義は、さからう・ひく・あう。
で、
[解字]形声。夂+丰(音)。夂は下向きの足の象形。音符の丰ホウは、草木の葉の寄り合い茂るさまの象形。足が一点に寄り合っていく、あうの意味を表す。

…とのこと。

posted by 並句郎 at 23:55|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年03月07日




ちょっと色々あって、なかなか復習できないでいる準1級プラスだが、問題リストをパラパラ見てみた。
その一つ一つの字義やら語源やらを見ていったらキリが無いのだが、その中から一つ。

脳震
脳しんとう。

脳が、
震える(震えさせられる)、
までは分かるが、「」って何?


漢字辞典ネット様によると、漢検では1級配当。
音読み=トウ
訓読み=とろ(ける)、あら(う)、あらいきよ(める)、うご(く)、うご(かす)、ほしいまま(にする)

訓の中で、脳震の「」に当てはまるのは… うご(く)、うご(かす)かな?


漢和辞典で「震」を見てみると、やはり「ふるえ動く」「ゆり動かす」などの意味。
で、「震」と「震」が併記され、同義の扱いになっている。
」は準1級配当なので知っている字で、「うご(く)」の読みもある。


じゃあ「脳しんとう」も「脳震」と書いてもいいのか?

大辞泉で「のうしんとう」を見ると」の表記しか無い。
日本大百科全書でも「」のみ。
(「」と「」のバラつきはあるが)

現代日本では「」なのだろうかね。


一方、上記漢字辞典ネット様で「」のすぐ下に「」(1級配当)もあって、読みが全く同じ。
漢和辞典を見ると「」は、
 「」の異体字(漢辞海)
 「」と同字(漢語林)
となっている。(他の辞書では探せなかった)


漢検1級業界での「」と「」、あるいは「」の使い分け・扱いは知らないが、とりあえず国語辞書に従えば「脳しんとう」は「脳震」と書くべき、かも。
なので準1級プラスでも「脳震」のままにしておく。
が、まあ普通は平仮名で「脳しんとう」で充分だろうね。
漢字と仮名の混ぜ書きを気にしなければ。


なお、漢和辞典によると「」は形声文字。
音符「湯」の意味付けもされていて、例えば漢語林では「ゆらゆら動くの意味」とあり、「皿」と合わせて、「器物に水や瓦石ガセキを入れ、ゆり動かして洗い清めるの意味、うごかすの意味を表す」とのこと。

ここでの「湯」は、特に温かい「お湯」のことではないようだが、「皿」の上に「湯」と、イメージしやすく分かりやすい字ではある。

posted by 並句郎 at 22:15| 漢字 | 更新情報をチェックする

2013年03月02日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘168 「曙」

特急
kaiko168.JPG


臨時の弘前行き、あけぼの81号。
横手駅。
撮影は1990年。

Wikipediaによると、列車名としては一貫して平仮名。

残念ながら、定期の客車のには乗ったことが無い、はず。
が、定期列車として現存するんだね。
へー。
しかし車齢は高いはずだし、列車としては夕暮れ時かも?



「完全征服」によると「曙」の読みは、
 音読み=ショ
 訓読み=あけぼの

だが、漢辞海・漢語林・新明漢・新選漢和には、(夜が)「あ(ける)」の読みも載っている。
漢辞海には、(朝の意の)「あした」も。

いずれにしても、朝・朝日・夜明け、そのあたり。
他の字義は見当たらない。
もちろん、「文明の曙」のような比喩的な言い方もあるが。


形声文字だが、音符「署」の意味付けもなされている。

漢語林では、「あかい」意の「赭」に通じて、「日光が赤くかがやきそめる、あけぼのの意」。

旺文社漢和と新選漢和では、「はじめ」の意の「緒」に通じて、一日のはじめの意だとある。

いずれにしても、それだったら、「署」じゃなくて「者」でいいんじゃないの?という疑問は残る。
なんで「」がついてるんだろね??
「者」だと「シャ」になっちゃうから、「ショ」と読みやすい「署」にしたってことかな?
それは現代日本人の浅い考えに過ぎないとは思うが…

posted by 並句郎 at 22:34|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする