2013年02月27日

漢検生涯学習ネットワーク 会員通信Vol.8

かなり前に届いてたはずだが、今さら読んでみた。


「漢和辞典に訊け!」などの著書を読んだことがある、円満字二郎さんの講演の要旨の中から。

「挙」という字について、「手を挙げる」とか「例を挙げる」などの個々の用例・意味から、「目立つ・目立たせる」という共通項を見出す、ってな話。
その「共通項」を、「文字そのものの感触」と表現している。
自分がいつも漢和辞典を見ていて漠然と感じていたことが、まさにその「文字そのものの感触」だった。
具体的な言葉にしてもらうと、何か、腑に落ちた感じがする。

ところで、そこの文章に出てきたが、「挙る」で「こぞる」か。
「完全征服」によると常用漢字「挙」の表外読みに「こぞ(る)」「こぞ(って)」がある。
一つ覚えた。



ネットワーク会員の投稿、「漢字一字に込める想い」。
そこに「故事付ける」という語が出てきた。
へー。
「こじつける」ってこう書くのか。
大辞林を見ると、

〔補説〕 「故事」あるいは「故実」+「付ける」からできた語という

とある。
また一つ覚えた。



「漢感興起」。
外国人ながら漢検1級・準1級に合格したお三方のお話。
皆さん、来日して5~6年とのこと。
来日前にどの程度、日本語・漢字を勉強していたのか知らないが、すごいね。

その中のお一人が、好きな日本語として「破鼈千里(はべつもせんり)」を挙げている。
「鼈」は1級配当だし、四字熟語としても知らない語だったので調べてみた。
…が、どうも「破」じゃなくて「」が正しいようだ。
Google。


漢語林で「跛」を引くと、字義としては、
(1)片足の不自由なこと。
(2)足がなえる。


熟語「跛鼈千里」も載っていて、意味は、
足の悪いすっぽんも千里の遠い所に行く。たゆまず勉強すれば、どんな者でも成功するたとえ。

だからやっぱり「跛」が正しいんだと思うが、漢検四字熟語辞典には「破」で載ってたりするのかな??

いずれにしても、おかげでまたまた一つ覚えた。

posted by 並句郎 at 22:28| 漢検 | 更新情報をチェックする

2013年02月23日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘167 「伊」

急行 豆。
kaiko167.jpg



東京駅。
撮影は1981年。

185系電車が、特急「踊り子」デビュー前に急行として走っていた時期。
普通列車にも使われたことと、外部塗色(側面の塗り分け)の斬新さで強い印象を持っている。


が、それよりも。
「伊」なんて簡単な字が常用外だってのが、いまだに違和感。

「完全征服」によると読みは、
 音読み=イ
 訓読み=かれ・これ・ただ

おー、そんな訓読みがあったか。
侮ってはいけないな ^^;


漢和辞典を見ると、字の成り立ちとしては会意または形声。
会意とした場合、「尹」の意味は「治める」で、にんべんと合わせて「治める人」が原義らしい。
その「人」について、漢辞海でのみ、「殷の聖人である阿衡アコウのこと」と具体的に書いてある。

熟語は人名や地名が多く、漢検ではあまり出題されなさそうな。

あ、「木乃伊」は出るかな出たかな。
なーんでミイラが「木乃伊」なんだろね。

大辞泉で「ミイラ」を引くと

◆「木乃伊」とも書く。「木乃伊」は、(オランダ)mummieの漢訳で、没薬の意。

とのこと。
だが、今度は「没薬」が分からん。
同じく大辞泉

もつ‐やく【没薬】
熱帯産のカンラン科の低木コミフォラからとれるゴム樹脂。堅い塊状をなし、黄黒色で臭気が強い。エジプトでミイラ製造の防腐剤や薫香料に用いた。痛み止めや健胃薬・うがい薬などに利用される。ミルラ。


ふーん。
つーか、「ぼつやく」じゃなくて「もつやく」なのか。
「完全征服」によると常用漢字「没」の表外読みに「モツ」があるな。
そう言えば漢検準1級で「没義道(もぎどう)」なんて読み問題があった気がするが、「没薬」は出るかな出たかな?

posted by 並句郎 at 19:20|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年02月12日

広袤

Wikipediaで、いくつか自治体のページを見ていると、「広袤」という語が出てきた。
初めて見るし、ふりがなが無ければ読めなかった。

例えば愛媛県のページ

広袤(こうぼう)
国土地理院地理情報によると愛媛県の東西南北それぞれの端は以下の位置で、東西の長さは155.99km、南北の長さは157.16kmである。



まあ、なんとなく意味は分かるが、国語辞書を引いてみる。
大辞泉。

こう‐ぼう【広袤】
《「広」は東西の、「袤」は南北の長さの意》幅と長さ。広さ。面積。



んー…
「幅と長さ」と「広さ・面積」は別だと思うが…


漢和辞典を見ると、手持ちの5冊中4冊は「広さ」や「面積」としており、新明漢だけが
(1)広さ。面積(2)はばと長さと。
としている。

が、Wikipediaでは、ざっと見た限りではいずれも「幅と長さ」を指している。
現代日本では「幅と長さ」を指す語なのだろうか?

つーか、Wikipediaでそんな難しい語を使うなと言いたい。
中二病か?
地理学なんかでは普通の語なのだろうか?


なお、漢和辞典には「広袤」の類義語として「広運」や「広輪」が載っている。
漢辞海の解説では、「運」も「輪」も、「袤」同様に「南北方向の広がり」とのこと。


また、漢字辞典ネット様によると「袤」は漢検1級配当。
 音読み=ボウ
 訓読み=ひろが(り)・なが(さ)



ところで。
最初に戻って愛媛県の話。

「東西の長さは155.99km、南北の長さは157.16km」

そうなのか。
絶っっっ対に東西の方が長いと思ってたが…
今年一番の驚き ^^;

posted by 並句郎 at 22:45| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2013年02月08日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘166 「叡」

急行比
kaiko166.JPG



名古屋駅で。
撮影は1982年。

「比叡」という列車は…
Wikipediaによると1984年に廃止、か。
いや、JRの急行列車自体がもうほとんど無いよね?
「はまなす」だけか…


「完全征服」によると「叡」の読みは、
 音読み=エイ
 訓読み=かしこ(い)

漢和辞典によると会意文字。
左側が独特な形だ。
何なのこれ?

新選漢和の[解字]によると、

[トタ又]と谷と目を合わせた字で、[トタ又]は穿うが つ意、谷は深い意、目は見ることを意味する。そこで叡は、深く物事をさぐり見る意で、かしこい意となる。

…とのこと。([トタ又]で1字)
辞書により多少違うが、大体似たようなことが書いてある。
ちょっと前にも出てきた[トタ又]だが、その[トタ]の下に谷と目、それに又、ということで、偏と旁に単純に分かれるわけではないようだ。130208.gif
いや、でも、それだったら例えばこうしてくれた方が→→→
分かりやすいんですけど…


訓としては、漢検公認の「かしこい」よりも、
「あきらか」や「さとい」を載せている辞書が多い。
漢検の読み問題で「叡い」が出てきたら、自分だと「さとい」と読んでしまいそうだが…
それじゃやっぱり誤答にされちゃうのだろうか?
今後受検される方はご注意を。



ところで、地名(山名)としての「比叡」ってのも、字義からはどう解釈していいのか分からん。
誰かが知恵比べでもしていたのか、何かの試験会場だったのか…??

ちょっとググると、「ひえ」という音に対する単なる当て字らしい。
延暦寺の坊さんの仕業だろうかね。

posted by 並句郎 at 21:03|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2013年02月07日



「成美堂'12」をやってみて、書けなかった字。
悔しいので勉強しておく。


この字、当然常用漢字かと思ってたが、従来は常用外で漢検では準1級配当だった。
そうだったっけ。
先般の改定で常用となり、今は2級配当。

手持ちの古い「完全征服」によると
 音読み=セキ
 訓読み=みうち・いた(む)・うれ(える)

このうち、常用漢字表に載った読みは「セキ」のみ。
訓読みは全部、表外読みってことなんだろう。


この中身の「」は何なのか。
漢和辞典を見ると「シュク」という音符とのことだが、「尗」だけでは漢和辞典で探せなかった。


以下、漢語林の「戚」の[解字]を引用。

形声。戉+尗(音)。戉は、まさかりの意味。音符の尗シュク=セキは、豆の象形。豆のように小さなまさかりの意味を表す。また、尗は弔に通じ、いたみうれえるの意味を表す。また、いたみいたわる心の通いあう親族の意味をも表す。


豆の象形が「尗」というのも分からないが、とにかくそういうことらしい。

他、辞書によって色々書いてあるが、とにかく原義は「小さなまさかり」らしく、手持ちの5冊中、漢辞海以外の4冊にはその挿し絵まであり、「まさかり」とか「おの」の読みを載せているものもある。
が、なんと漢検はこれを無視!
まあいいけど。

posted by 並句郎 at 22:58| 漢字 | 更新情報をチェックする

2013年02月02日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘165 「馴」

人に れた鹿。
kaiko165.JPG



広島の宮島。
撮影は1987年。
鹿シリーズ最後。

宮島の最高峰が弥山(みせん)。
標高535m。
ロープウェイもあるのだが、この時は歩いて登ってみた。
その途中…
山の中で突然目の前に出てこられるとさすがにびっくりする ^^;
が、相手は驚くでもなく、襲ってくるでもなく、逃げ出すでもなく、何事も無かったように登山道をすれ違っていった。


「完全征服」によると「馴」の読みは、
 音読み=シュン・ジュン・クン
 訓読み=な(れる)・な(らす)・すな(お)・よ(い)・おし(え)


すな(お)・よ(い)・おし(え)…なんてのは完全に忘れていた。
おしえて、
ならして、
なれた状態が、
すなおで
よい
…ってことかな??

「おしえる」ではなくて「おしえ」なのか?
漢和辞典を見ると、「おしえる」とも載っているので、ここは気にしないことにする。


音符が「川」の形声文字だが、「川」には意味付けもされている。

漢語林には

川が一定の道すじに従って流れるように、馬が人の意思に従う、なれるの意味を現す。

…とある。(最後の「現す」は「表す」の誤植だろう)

旺文社漢和では、「川」は「順」に通じて「したがう意」とある。


熟語を見ていくと、準1級でお馴染みの「馴致」などの他、新選漢和にだけ「馴初(なれそめ)」が載っている。
普通は熟語と言うより「馴れ初め」だろうが、へー、この字だったか。
まあ、こんなのは漢検では出題されない、かな?

posted by 並句郎 at 15:57|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする