2012年09月29日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘152 「柘」

植駅。
kaiko152.jpg


つげ駅。
三重県。
撮影は1981年。

「柘植=つげ」、というのは、どの程度の認知度だろうか。
準1級の勉強の中では見たような見ないような…

「完全征服」によると「柘」の読みは、
 音読み=シャ
 訓読み=やまぐわ・つげ

「柘」の一字で「つげ」なので、「柘植」は熟字訓だろう。

漢和辞典を見ると字義は「つげ・やまぐわ」の他、のぐわ・さとうきび・くわいろ、などとある。
「くわいろ」ってのは旺文社漢和によると「黄と赤の中間色」ってことで、オレンジ色だろかね。
その「くわいろ」を表す「柘黄」という語が載っている。
読みは「しゃおう」のようだ。
きもの用語大全様。
素人目にはやはりオレンジ色にしか見えない ^^;


他に「柘榴(ざくろ)」も載っているが、漢語林によるとそれは「石榴の誤用」とのこと。
「ざくろ」を漢字で書け、と言われたら、「石榴」の方がいいのかも。


音符の「石」に意味を付している辞書は無かった。

posted by 並句郎 at 23:40|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年09月26日

1級→2級配当漢字 「貪」




1級→2級配当漢字の25字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【ドン・むさぼ(る)】 タン・よくば(り) (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 貪欲
 貪る

準1級プラスでは
 貪欲
 貪る
 突慳貪(つっけんどん)
 貪婪(どんらん)
として載せている。


まず、「ドン」という音がどこから来たのかと漢和辞典を見てみる。
漢辞海と新明漢では形声文字説で、「今」が音とのことで、新明漢には「キンの転音」とあるが…
「キン」がどうやって「ドン」になったと言うのか。
「ドン」より「タン」が先なのかな?
「キン」→「タン」→「トン」→「ドン」か??


一方、旺文社漢和と漢語林では会意文字説だった。
旺文社漢和の[解字]より。

貝(財貨の意)と今(おおう意)とで、財宝をおおい集める、「むさぼる」意を表す。

とのこと。
「今」が「おおう」ってのは想像できないが、「今」の項を見ると確かにその原義は「おおう」のようだ。


熟語は多数。
「貪欲・貪婪」以外では「貪吏(たんり)」を見たことあるかな、って程度。
その「貪吏」のように、「貪」を「タン」と読ませる語が多い。
 ドン=慣用音(漢辞海では呉音)
 タン=漢音
 トン=呉音
のようだが、使い分けは頑張って覚えるしかないだろうか。
読み問題で出されたら厳しいが、「タン」でも「ドン」でもよい場合もあるようで、ま、自分だったら迷ったら「タン」にするかな ^^;
「貪婪」も「どんらん」だとばかり思ってたが「たんらん」でもいいようだ。
漢和辞典を見る限りでは、「貪欲」も「たんよく」でもいいらしい。


「貪」と「婪」について、漢辞海に[類義語]として次のように解説がある。

ともにむさぼる意であるが、財物を飽くことなく求めるのを「貪ドン」、食物を飽くことなく求めるのを「婪ラン」という。二字を連用したときは、徹底的にむさぼることをいう。

…とのこと。

posted by 並句郎 at 23:30| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月25日

卑金属

あるサイトで「卑金属」という語を見た。
初めて見た気がするが、んー、「貴金属」の反対語かな?
すると、安くてありふれた金属?

大辞林より。

空気中で容易に酸化される金属の総称。イオン化傾向が大きい。鉄・銅・鉛・亜鉛など。
⇔貴金属


ふーん。
「イオン化傾向」ってことは、いつかどこかで覚えた「借りようかな…」とかの語呂合わせのやつか。
あれで前半ぐらいに出てくるやつが卑金属?
ググると、「卑」か「貴」かの唯一絶対の境目は無さそうだ。


それはいいとして。

漢検準1級を勉強した身としては、「貴」の反対は「卑」でもいいが、それよりも「」じゃないかと思うのだが。
「賤金属」で国語辞書を見てみると、大辞林や大辞泉には載ってないが、日本国語大辞典ってやつには載っているようだ。
「ひきんぞく(卑金属)」に同じ。」とのこと。

ググってみた。
 "卑金属" 約 190,000 件
 "賤金属" 約 795 件
 "賎金属" 約 204 件
ついでに、"貴金属" 約 10,200,000 件

「賤(賎)金属」も無いことはないが、普通は「卑金属」。

その「卑金属」も、「貴金属」とは比ぶべくもない。
これは、「卑金属」という語がそれほど一般的でないせいなのか、それとも、人の目が貴金属ばかりに向いているせいなのか…
いや、多分、卑金属をわざわざ「卑金属」と呼ぶ必要性が薄いから、かな?

posted by 並句郎 at 23:45| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2012年09月23日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘151 「挽」

馬車を く馬。
kaiko151.JPG



北海道開拓の村。
撮影は1991年。

「馬車を挽く馬」って変かな?
「車を挽く馬」が正解か?
ちなみに冬場は車ではなく、そりを挽く。

ともあれ、その場合の「ひく」は「挽」よりも「」の方がふさわしいのかも知れないが、そちらは1級配当。
国語辞書で見ると、
「ばんば」も、「ばんえい競馬」も「輓」になっている。


漢和辞典で「挽」を見ると、字義も熟語も「輓」と重なる部分が多いが、「のこぎりを挽く」というのが日本語用法とのことなので、その場合は「輓」じゃまずいのだろう多分。

あと、豆とか肉を「ひく」のも「挽」がよさそう。
大辞林より。
 ひ・く 【挽く】
 [2]ひき臼やその他の道具で、粒状の物や肉を細かくする。

  そばの実を石臼で―・いて粉にする
  コーヒー豆を―・く



熟語では、「挽回」だけは「挽」しかあり得ない感じ。


「完全征服」によると「挽」の読みは、
 音読み=バン
 訓読み=ひ(く)

posted by 並句郎 at 18:25|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年09月19日

1級→2級配当漢字 「諧」




1級→2級配当漢字の24字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【カイ】 かな(う)・ととの(う)・やわ(らぐ)・たわむ(れ)
(【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 俳諧

準1級プラスでは
 諧謔
として載せている。

「俳諧・諧謔」と並べでも「諧」の字義が分かりにくいが、表外読みは「かな(う)・ととの(う)・やわ(らぐ)・たわむ(れ)」か。
諧謔の「諧」は「たわむれ」だとして、俳諧の「諧」は何?と思って漢和辞典などを見ると、ちょっとした迷宮に入り込んだ ^^;

「俳諧」というのは俳句とほぼ同義かと思ってたが、そう単純ではないこと。
「俳諧」という語には「たわむれ。滑稽。」(漢語林より)という意味があること。
「俳諧の発句」の略称が「俳句」であること。
…などなど。

で、俳諧の「諧」は、やっぱり「たわむれ」のようだ。
つーか、「諧」も「俳」も、ついでに「謔」にも、「たわむれ」という字義・読みがある。
細かいことを言えば、漢字辞典ネット様によると読みは、
 諧・俳 = たわむ(れ)
 謔 = たわむ(れる)
だが。


「諧」の字のなりたちについては、漢語林の[解字]によると、

音符の皆は、人々が声をそろえて言うの意味。のち、言を付し、調和するの意味を表す。

とのこと。

一方、旺文社漢和の[解字]には、

言(音声の意)と皆カイ(ともにする意)とで、みな同じく調子が合う、ひいて「かなう」意を表す。

とある。


ところでその「かなう」だが…
どの漢和辞典にもそういう字義や読みが載っていて、「調和する」とか「ととのう」などと解説されている。
が、日本語でそれを「かなう」と表現するだろうか。
大辞泉の「かなう」から抜粋。

1 (適う)条件・基準などによく当てはまる。ぴったり合う。適合する。
2 (叶う)思いどおりに実現する。願っていたことがそのとおりになる。
3 (敵う)そうすることができる。可能である。また、そうすることが許される。


「諧」の「かなう」がこの中のどれかと言えば、おそらく1かと思うが、「調和する」とか「ととのう」とは少しズレがある気がする。
現代の国語辞書には載らないような、古い概念なのかな?
よく分からん。

posted by 並句郎 at 23:17| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月18日

「伊能忠敬の歩いた日本」

ちくま新書 206
渡辺一郎 著
伊能忠敬の歩いた日本
(1999年6月20日 第1刷発行)


地図好きとしては、伊能忠敬に興味はあっても、本を読んだりしたことは今まで無かった。
今回たまたま目にとまったので読んでみた。

目次。

第1章 伊能忠敬の実像
第2章 いざ、蝦夷地へ - 第1次測量に成功
第3章 本州東岸と羽越 - 第2次・第3次測量
第4章 東海・北陸の沿海をゆく - 第4次測量
第5章 幕府測量隊として西国へ出発 - 第5次測量
第6章 四国・大和路 - 第6次測量
第7章 九州へ向かう - 第7次測量
第8章 九州ふたたび - 第8次測量
第9章 伊豆七島、江戸府内 - 第9次・第10次測量
第10章 伊能図の世界


目次の通り、伊能の文字通りの足跡をたどる。
全体に淡々とあっさりした印象。
新書でもあり、物語本ではなく、事柄の列記に近い。

タイトル「伊能忠敬の歩いた日本」の修飾語を除くと「日本」だが、とりたてて「日本」がどうこうという風でもない。
そのせいかちょっと焦点がぼやけてる感じもあり、格別に面白いとは思わなかったが、自分のような伊能入門者には丁度いいのかも。



▼(P68)
伊能隊は、日食、月食や木星の衛星の交食を熱心に観測した


「交食」という言葉は国語辞書に載ってないが、想像するにこの場合は、木星とその衛星がお互いに隠したり隠されたりってことだろう。
そんな現象を江戸時代の日本で観測してたってのが意外だった。
江戸時代をなめてましたごめんなさい ^^;


▼(P144)
伊能隊は、諸国のおもな名所・旧跡・社寺には、近くまで測ってから参観・参詣した。(中略)忠敬は旅行家としてもダントツだった。


江戸時代、忠敬に並ぶ旅行家がいたとすれば“ご老公”だろうかね ^^
あれは架空の物語だけどね。
するとやっぱり忠敬が“ダントツ”か。


▼(P218)
伊能図は幕府提出(1821)の50年後から大々的に使いはじめられ、部分的ではあるが108年後まで生きていた(中略)
まさに明治のために作られ用意されていたような感もある。忠敬がどこまで意識していたかわからないが、偉大で先見的な行動であったことに変わりはない。



幕府提出の50年後ってのは明治4年。
108年後ってのは昭和4年。
江戸時代に昭和まで使われる地図を作った、偉大としか言いようのない仕事。
が、忠敬は「偉人とか天才ではなく、普通の人だった」(あとがきより)と著者は言う。
だから、普通の人のおまえらも頑張れよ、と。
いや、そう言われましてもねぇ…



さて。
書中、地図の枚数の単位に「」が使われている。(P190など)
「舗」の字にそういう「枚」のような字義、使い方があるのだろうか。
大辞泉。

2[接尾]助数詞。地図など、畳みものの本を数えるのに用いる。上に来る語によっては「ぽ」となる。「江戸の古図二―」

へー。
知らんかった。


もひとつ。
伊能図で、天測(天文観測)地点の地図記号は「☆」だそうだ。(P216)
今だったら「星=☆」は当たり前に思えるが、江戸時代からそういう認識だったのか。
それとも単なる偶然だろうかね?

posted by 並句郎 at 23:46|   図書館本各記事 | 更新情報をチェックする

2012年09月15日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘150 「蒲」

原鉄道。
kaiko150.jpg


かんばら鉄道。
新潟県の加茂駅。
撮影は1982年。

「完全征服」によると「蒲」の読みは、
 音読み=ホ・ブ・フ
 訓読み=がま・かわやなぎ・むしろ

「蒲鉾」なら「かま」だし、「蒲焼」なら「かば」だが、そういう読みは無いことになっている。
「蒲原」の「かん」も「かま」が変化したものかと想像するが…
漢和辞典を見てもそれらの読みははっきり載ってない。
漢語林だけが[字義]としてがま。ひらがま。かば。かま。」 としている。

国語辞書で(植物の)「がま」を見ると、 「古くは「かま」」 とある。

がま」が古くは「かま」であり、「かま」と読むケースは多いのだから、辞書にも「かま」の読みをはっきり載せたっていいんじゃないのかなぁ。
漢和辞典じゃなくて漢字辞典なら載ってるのかなぁ。
漢字辞典、欲しいなぁ…

posted by 並句郎 at 23:46|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年09月12日

1級→2級配当漢字 「訃」




1級→2級配当漢字の23字目。

漢字辞典ネット様によると、読みは

【フ】 つ(げる)・し(らせ) (【 】内は常用漢字表(PDF)掲載の音訓)

常用漢字表掲載の「例」は
 訃報

準1級プラスでも
 訃報
として載せている。

他の用例は知らないなぁ。

漢和辞典を見ると、他の熟語として
 訃音(ふいん)
 訃告
 訃信
 訃聞(ふぶん)
が見えるが、いずれも「訃報」と同義。

「訃」の字義も「人の死を知らせる・人の死の知らせ」なので、熟語にしなくても「訃」の一字で間に合うのかも。
「訃」だけで国語辞書に載っていた。

なので、表外読みが「つげる・しらせ」だからと言って、慶事を告げたり知らせたりの場合には使わない。


音符は「卜」。

漢語林によると、

音符の卜ボクは、赴に通じ、急いで行くの意味。人の急に死んだことの知らせの意味を表す。

とのことだが…
「人の急に死んだことの知らせ」?
急死の場合にしか使わないということか?
その前段では「急いで行く」としているから、「急死の知らせ」ではなく「急いで知らせる」ってことだと思うが…

旺文社漢和では同じく「赴」に通じるとして、

赴いて知らせる意。

とのこと。
こっちが正解だろう。
多分。

posted by 並句郎 at 22:58| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年09月10日

漢検1級・2級 平成24年度第1回

準1級を解いたついでに、1級と2級もやってみた。

結果、
 1級=53点
 2級=185点

1級はねー。
ま、こんなもんでしょー。

2級は190点は取りたかったな。
例によって部首は10問中4問も間違えた。
ほか、あちこちポロポロ取りこぼす。
「ユウキュウ」休暇を反射的に「有休」って書いちゃったり ^^;



新常用漢字対応になっても、出題の形式は変わっていないようなので、以前作った答案用紙がそのまま使える。
1級・準1級・2級用。
こちらからどうぞ。

最新版のエクセルを持ってない方は、
ファイル名を右クリック → ダウンロード
または
ファイル名の左の□にチェック → 上のメニューバー(?)からダウンロード
で、お手持ちのエクセルで開くのがよろしいかと思われます。

posted by 並句郎 at 22:21| 漢検 | 更新情報をチェックする

2012年09月08日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘149 「萱」

野高原。
kaiko149.jpg

かやの高原。
…から見た八甲田山。
青森県。
撮影は1995年。

青森市から十和田湖へ行くバスが何分か停まって、乗客が茶屋でお茶を飲む。
無料のお茶に集まる人が多くて、せっかくの景色を見てない人が多かったような。


「かや」って何なんだか、よく分かってない。
ので、国語辞書を見てみる。
大辞泉。

かや【茅/萱】
屋根をふく材料とする草。イネ科のススキ・チガヤやカヤツリグサ科のスゲなどの総称。


総称、か。
「カヤ」っていう特定の植物があるわけじゃないのか。
ススキなんかも萱なのか。
へー。


「完全征服」によると読みは、
 音読み=カン・ケン
 訓読み=かや・わすれぐさ

「わすれぐさ」なんてのは、それこそ忘れてたが。

漢和辞典を引くと、元々は「わすれぐさ」で、「かや」は日本語用法とのこと。
“わすれぐさ”で画像をググってみると、素人目にはユリにしか見えない。
確かにこれは「かや」ではなさそうだ。

で、その「わすれぐさ」を表す「萱」が、なぜ日本では「かや」に用いられるようになったのか、というと…
…誰か教えてください ^^;

posted by 並句郎 at 21:45|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする