2012年03月30日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘126 「鴻」


kaiko126.JPG


北海道別海町の春別川河口。
バス停で言うと白鳥台。
撮影は1984年。

「鴻」を漢和辞典で見ると、字義としてはいずれもまず「おおとり」として載っている。

「完全征服」でも、読みは
 訓読み=おおとり・おお(きい)
 音読み=コウ

じゃ、「オオトリ」っていう種類の鳥がいるのかと言えばそうではない。
大辞泉を見ると、

おお‐とり【大鳥/鵬/鳳】
1 コウノトリ・ツル・ハクチョウなど、大形の鳥の総称。古くは、主にコウノトリをいう。


漢和辞典を見ても、新明漢だけはオオトリとしか載ってないが、他はいずれもハクチョウ・ヒシクイ・クグイなどと説明されている。

なので、鴻≒白鳥(鴻∋白鳥、かな?)ってことでこの写真。


そこでふと気になった。
現代中国語でハクチョウは「白鳥」なのか、「鴻」なのか、はたまた?
エキサイト翻訳で「白鳥」を中国語訳してみると、

天鵝(繁体字)

と出た。
ふーん。

posted by 並句郎 at 23:48|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年03月29日

1級→2級配当漢字 「丼」




というわけで、1級→2級配当漢字の一つ目。

この字はなぜか準1級プラスに載せてない。
簡単なので載せるまでもないから、だったと思う。


漢字辞典ネット様によると、読みは

【どんぶり・どん】 タン・トン

【どんぶり・どん】は新常用漢字表に載っている読み。
ということは、「タン・トン」は表外読みだろうか。
今後、そう解釈することにする。

常用漢字表掲載の「例」は
 丼
 丼飯
 牛丼
 天丼


漢和辞典を見ると「丼」は、点の無い「井」の本字らしい。
なので「セイ」などの音や、「いど」の訓が載ってたりする。
それが本来で、この字を「どんぶり」とするのは日本語用法(国訓)とのこと。


漢辞海の解説。

[日本語用法]((訓仮名))どんぶり。どん。井戸の中に物を投ずる擬音語「ドンブリ」の表記から、陶製の大ぶりの鉢を意味するどんぶり、およびその略称の表記に転用された。


「どんぶり」ってのは、具体的な音、擬音語だったんだね。
へー。

ところで、上の解説の中にある「訓仮名」って何だっけ?
大辞泉を見てみる。

くん‐がな【訓仮名】
万葉仮名で、その字の訓を漢字の意味とは無関係に日本語の音節に当てたもの。「杜若(かきつばた)」を「垣津旗」と書き表した場合の「垣」「津」「旗」の類。⇔音仮名。



その対義語だという「音仮名」は…

おん‐がな【音仮名】
万葉仮名のうち、字の意味とは無関係にその漢字の音を借りて日本語の音節にあてたもの。「島」を「志麻」、「時」を「登岐」と書く類。字音仮名。⇔訓仮名。



当て字する時に「訓」を使えば「訓仮名」、「音」を使えば「音仮名」ってことだね。

で、つまり、「どんぶり」っていう擬音から来た訓と、器の「どんぶり」は本来無関係だけども、たまたま発音が同じだったので、器の「どんぶり」を「丼」と書くようになった、ってことかな?

あれ?
それって「仮借」と違うの?
ググってみると、要するにそれが古代・現代の中国(ここは「シナ」と書きたいかも)でなされれば「仮借」、日本でなされれば「音仮名」ってことらしい。

「訓仮名」は、日本語の訓読みを使ってるので日本独自であり、「仮借」とは別。
いわば“訓仮借”かね。


閑話休題。
「丼」については、漢和辞典を見ても熟語が載ってないし、漢検では出題されにくい気がする。
過去、1級での出題はあったのだろうか?
普通に「ナントカどんぶり」で「丼」を書かせるんじゃ、1級としては簡単すぎるし。
でも2級になれば出る、かな?


蛇足。
この字、
旺文社漢和・漢辞海・新選漢和では部首「ヽ」、
漢語林では部首「二」のところに載っていた。
しかし新明漢では部首「井」。
やっぱ新明漢は独特だ。
ちなみにその新明漢の「井」の部に載ってるのは「井」「丼」ともう一つ、「」っていう字。
見たこと無いな。

posted by 並句郎 at 23:57| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年03月28日

漢検サイトに、

「平成23年度第3回日本漢字能力検定 準1級」の検定問題について(お詫び)

っていうページがあった。


設問(五) 書き取り
11 世の中が 〔ツクヅク〕 いやになった。
標準解答:「熟」
*「つくづく」の訓読みは1級配当の読みで、準1級の出題範囲を超えたものでした。



とのこと。
そういうこともあるんだね。
で、措置としては、

準1級問題 (五)11 の解答は、受検者全員 正解とする。

とのこと。
書けなかった人はラッキーだろうが、書けた人は不満かもね。
ま、自分だったら多分書けなかったけどね ^^;

でも、こういうことがあると印象に残って覚えてしまう。
受検してない身だが、そういう意味でラッキー♪

posted by 並句郎 at 21:09| 漢検 | 更新情報をチェックする

2012年03月23日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘125 「鴨」


kaiko125.JPG



宮城県の伊豆沼。
撮影は1991年2月。

鳥の知識は無いが、ググってみると、一番多く写ってるのはオナガガモらしい。
これだけいると圧迫感がある。
正直、ちょっと怖かった ^^;


「完全征服」によると「鴨」の読みは、
 音読み=オウ
 訓読み=かも
だけ。

「甲」が音符だが、これには、かも(旺文社漢和)・あひる(漢語林)の鳴き声の意味もあるようだ。


さて、このカモさんたちも北へ帰る時季だろうか。
やっぱり北海道を経由するのかね?
それとも北海道に帰ってくるのか??

札幌の積雪もだいぶ少なくなった。

posted by 並句郎 at 22:23|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年03月21日

1級→2級配当漢字

常用漢字表が新しくなり、漢検の級ごとの配当漢字も変わる。

準1級に関しては、従来準1級配当だったところから2級配当になった字が多い。

逆に従来2級以下配当だった「勺」「錘」「銑」「脹」「匁」の5字は準1級配当になるのだろうか。
漢検の案内ページを見ても明記はされていないが、その5字いずれもJIS第1水準なので準1級配当になるのだろう。

つーか、なんで準1級と1級だけ、級別漢字表が掲載されないんだ。
準1級なら「JIS第1水準」ってくくりだから、後はテメーで調べろってことかね。
しかし、きっちりと「JIS第1水準」ではなく、「JIS第1水準を目安とする」なんていうボヤけた言い方になっている。
早い話が、知りたけりゃ協会の参考書・問題集を買え!ってことなんだろうね。


ともかく。
準1級→2級、あるいはその逆の字は、準1級既取得者ならば建前としては習得済み。
問題は、従来1級配当だったところから新常用漢字表に載り2級配当になった、次の28字。
(漢字辞典ネット様より)

 ・  ←クリックで
 ・   各字ごとのエントリへ
 


これは当然、今後の準1級の試験範囲でもある。
準1級既取得者としては、これらの字を知りません、ではちと情けない。
大半の字は準1級プラスで取り上げているし、そもそも常用漢字表に載るぐらいだから全く知らないということは無いのだが…

というわけで、今後この28字を1字ずつ勉強していきたい。

あらかじめ、おことわり。
従来1級配当だった字について、1級の完全征服とか漢検漢字辞典などの資料を持っていないので、読み方などは基本的に漢字辞典ネット様に頼らせていただきます。
毎度毎度お世話になります。


ところで。
上で「新常用漢字表」なんて書いたが、正式名称は従来どおりの「常用漢字表」。
以前、この“新表”の名称を議論している、なんてニュースがあった。
その議論はどーなっちゃったんだ?
議論した結果が、変わらずの「常用漢字表」なのか?
文化庁のサイトの中を探せば議事録とか見つかるのかも知れないが、探す気にもならない。
税金の無駄遣いなんじゃないのかねぇ。

posted by 並句郎 at 22:06| 1級→2級配当漢字 | 更新情報をチェックする

2012年03月19日

シナ

「名前とは何か なぜ羽柴筑前守は筑前と関係がないのか」の中では、中国のことが「シナ」と書かれている。

「シナの人名」がどうのこうの、とか。
歴史上も、現代も含めて。

著者がなぜそう書くのか、その理由は書いてなかったが、自分も中国をどう呼ぶべきか迷うことがある。
このブログでは漢字ネタが多いので、自然と「中国が云々」と書くことも多くなるが、どんな場合でも「中国」でいいのだろうか? と。


現在の中国を指すなら素直に「中国」と書けばいい。
が、台湾との違いを意識する場合は「大陸」と書いていた、つもり。


昔の中国を指す場合。
そもそも「中国」ってのが「中華民国」の略だとすれば、それが成立した1912年以降で通用する名称のはず(中華人民共和国はさらに遅い)で、漢字が生まれ育った昔々は「中国」ではなかったし、漢字は継承されたにせよ文化や民族の入れ替わりもあるはずだ。
何しろ焚書坑儒の本場だし。
だから例えば「漢字は中国で生まれた」なんて書くのはちょっと違うんじゃないかと思う。
なので、このブログでは「古代中国」なんて書き方をしていたが、そういう場合に「シナ」と書けばいいのだろうか。

「シナ」の語源が「秦」だとすれば、漢字が生まれたのは秦よりも昔だと思うので、「漢字はシナで生まれた」と書くのも変かも知れないが…

ま、「シナ」の定義が難しいし、今までどおり「大陸」とか「古代中国」とか書こうと思う。
その方がよほど曖昧な気もするが… ^^;

posted by 並句郎 at 23:26| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2012年03月16日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘124 「稜」

郭駅。
kaiko124.JPG




北海道。
撮影は1984年。

なんか外壁にひび割れが見えるが…
画像をググってみると、建物は改装(?)したもののまだ残ってるようだ。
五角形の駅名標は星型になって。


「完全征服」によると「稜」の読みは、
 音読み=リョウ・ロウ
 訓読み=かど・いきお(い)

「いきお(い)」って何だ?
漢和辞典を見てもそういう読みを載せているものは無かったが、字義としてはあるようだ。
一例、漢語林より。
威光。権勢。御稜威(みいつ)。

「御稜威」で「みいつ」とあるが、「稜威」で「いつ」。
大辞泉によると
勢いの激しいこと。威力の強烈なこと。
とのこと。


「稜威」は、普通に音読みで「りょうい」としても各漢和辞典に載っている。
「いつ」と読む場合は熟字訓かね。

いずれにしても、そのあたりは漢検の勉強で見た記憶は無いし、自分の知識の中にも無かった。

五稜郭を単に“星城”とか呼ばなかったのは、その「いつ」の「威光」を借りたかったからでもあるのかないのか、それは知らない。

posted by 並句郎 at 22:27|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年03月13日

国境

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」


この「国境」をどう読むのか、という議論があるということを割と最近知った。
自分は何の疑問も持たずに「こっきょう」と読んでいたが…


「こっきょう」というのは主権国家間の境目であり、この「雪国」の場合は日本国内の旧国境だから「こっきょう」ではなく「くにざかい」と読むべきだ、という主張があるようだ。


それに対し「こっきょう」派は…
ここで言う国境は上野と越後の境であり、それを指して「上越国境」という言葉もあって、その場合は「こっきょう」と読まれているので、「雪国」も「こっきょう」でいいはず、と。

なるほど、「上越国境」という表記はどこかで、多分鉄道関連の本や雑誌で見たことがある。
そこにルビは振られていなかったと思うが、自分は「こっきょう」と読んでいた。
ググってみても「上越国境」の場合は「こっきょう」で正解のようだ。

で、じゃあ「雪国」の場合はどっちが正解なのかと言えば、著者はどう考えていたのか、なども含め、何やら結論の出ない議論のようだが…


実際に上越国境を冬に越えたことがある。
越後から上野へ、と、「雪国」とは逆コース、それも新幹線で、だったが。
越後側は雪景色&雪空のまさに雪国。
そこから国境の長いトンネルを抜けると…
上州側は雪もほとんど無く、車内に歓声が上がるほどの快晴。

これはね、全くの別世界。
鮮やかすぎる対比。
「こっきょう」にも値すると思う。
だからまあ「雪国」も「こっきょう」と読んだっていいじゃん!
…なんて書くと、「くにざかい」派からは無学だと笑われるかも知れないが。
はい、無学ですよ、すみませんね。

それよりも。
「雪国」について、その冒頭の一節しか知らない分際でこんなことを書いてる方がよっぽど恥ずかしいかも ^^;
でもねぇ…
男と女がウダウダみたいな話なんでしょ?
申し訳無いが興味無い。
川端先生ごめんなさい。

posted by 並句郎 at 20:57| 言葉・疑問 | 更新情報をチェックする

2012年03月09日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘123 「吊」

り。
kaiko123.JPG



金沢の兼六園。
撮影は1985年の12月。

石川県のページによると、毎年3月15日頃から取り外しとのこと。
今年もそろそろおしまいかな?


「完全征服」によると「吊」の読みは、
 音読み=チョウ
 訓読み=つ(る)・つる(す)

つ(る)、ならば、
つる(す)、ではなく、つ(るす)、のような気もするが…

大辞泉や大辞林では

つる・す【吊るす】

となっている。
語幹は「つる」だが、送り仮名は「る」から始まる、ということだろう。
ま、「吊す」でも「吊るす」でもどっちでもいいかね。
漢検では準1級配当だから送り仮名の問題は出ないし。


ところでこの字、上の「口」が天井か何かで、下の「巾」が天井から吊られた布か何かの象形文字、あるいは会意文字かと思っていたが、漢和辞典を見ると、もともとは「弔」の俗字・簡化字・異体字などとされている。
それは知らなかった。

なるほど、漢和辞典で「弔」の項を見てみると、確かに「つる」などの字義も載っている。
それも知らなかった。
まあ少なくとも「完全征服」では「弔」の読みに「つ(る)」などは無いが。


蛇足になるが、「完全征服」でついでにちらっと「巾」を見ると、何と「巾」に「はば」の読みが無い。
マジすか!?
漢和辞典を見ると「巾」は「幅」の略字で、「巾」に「はば」の意味を持たせるのは日本語の用法だ、と。
そう言われればなるほどとも思うが、しかし漢検で国訓の問題は普通に出るしねぇ。
これはちょっとどーなんだか。

posted by 並句郎 at 22:59|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2012年03月07日

新選漢和辞典

120307.JPG1963年初版、1995年第6版、2000年第6版〈2色刷〉第2刷の
小学館「新選漢和辞典」を、例によってBOOKOFFで100円で入手。
今後「新選漢和」と呼ぶことにする。

新明漢と同時に購入。
最近、BOOKOFFの100円の棚に辞書類が並ぶようになった。
札幌南2条店だけなのか、他店でもそうなのか知らないが。


ざっと見てみる。
親字数は11,350とのこと。

目立つのは、各ページの「柱」と呼ばれる部分。
右ページなら右の、左ページなら左の、欄外スペース。
ここに、例えば4画の部首のページなら4画の部首がズラーっと並んでいて、その中で現ページの部首の位置が示されている。
言葉では分かりにくいと思うので、小学館のこちらのページ参照。
「部首検索ナビゲーター(部首ナビ)」というらしい。
こんな感じ。
これはいいね。
部首索引を見て目的のページに直行する場合には必要無いが、部首の画数だけを頼りにいきなり本文ページを開いて探す時に使える。

それと。
簡体字(「中国新字体」と称している)が見出し字(親字)として載っている。
例えば、木へんに「示」の字が見出し字にある。
が、解説は無く、「「標」の中国新字体」とされているだけだが。
これはどうなんだろね。
まあ、そういう要望?提案?があったからこそ載ってるんだろう。
個人的には邪魔でしかないが。
なお、「中国新旧字体対照表」ってのもあるのだが、これがなんと発音順になっている。
中国語の発音なんて知らんがな。
それもこれも中国語を勉強してる人向けなんだろうけど。


さらに見ていくと…
ん?
なんか、見出し字の並び方が変??
部首順~画数順、までは普通なのだが、さらにその同部首・同画数の中での並びが…
「学習漢字、学習漢字以外の常用漢字、人名用漢字、その他の漢字(表外字)、中国新字体、国字の順」とのこと。
なんだそりゃ。
ある字を引く時に、いちいち学習漢字か否か、常用か否かなんて意識してないっての。
完全に小中学生向けの辞書ならまだいいかも知れないが、そういうわけでもないのに。

さらにさらに。
熟語の並びが、2字目の画数順になっている。
例えば「概」の熟語だと、
 概見(がいけん)
 概念(がいねん)
 概況(がいきょう)
 概括(がいかつ)
 概要(がいよう)…
これも普通の辞書なら五十音順になっているところだ。
…と思ったら、この点では新明漢も同じだった。
が、熟語を引く時にいちいち2字目の画数を数えなきゃならんってのはちょっとどーなのか。
そりゃ、読めない場合には画数順の方が親切かも知れないが…


定点観測。
「灸」について。
音符がどうこうといった解説は無し。
常用漢字などについては[解字]として解説しているが、「灸」は常用外なので無し。
[解字]がある場合には、音符にも意味を持たせている。
「主として「説文解字」により(中略)日本の説なども参照して、その原義を記した」とのこと。

「炙」について。
「逆引熟語」として、
 親炙
 膾炙
が載っているのはいいが、2語だけ?
旺文社漢和新明漢では7語載っていたが。
逆引熟語については、「常用熟語を掲げた」とある。
「常用熟語」って何??
常用漢字だけからなる熟語か?
いや、「膾」は常用外だし、単に「常用されている熟語」ってことだろうか。
んー…


というわけでこの新選漢和。
「部首ナビ」はいいのだが、それ以外がどうも、いや、かなり、個人的には気に入らない。
最新版は第8版のようで、それではどうなってるのか分からないが。

肝心の字義解説がどうなのかは追い追い見ていく。
posted by 並句郎 at 20:40| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする