2010年09月30日




マン管の勉強をしていると、「」とか「屋根」とかいう表記を見ることがある。
最初は「」の誤植だろうと思ったのだが、複数の本で「」表記になっている。

漢和辞典を見れば、「」には「いた」の意味がある。
「=」という表記もある。
そういう例は、漢字の勉強をしていればよく見かける。
○の字は◎に通ず、みたいな。

「完全征服」によると、「」の表外読みに「いた」(と、「ふだ」)がある。

だが、昔はともかく、現代日本人としては、「」はあくまで印刷関係の「いた」であって、床だの屋根だのの「いた」は「」だろうと思うのだが。


Yahoo!の国語辞典(大辞泉)で、「」で始まる語・終わる語を検索してみたが、やはり「」は印刷関係とそれに繋がる書物、そして「ベータ」とか「豪華」みたいな意味で使われる例がほとんど。
ちょっと違うように見えたのは以下の例ぐらい。

 うん‐ぱん【雲
 きょく‐ばん【局/局盤】
 ど‐ばん【土
 はん‐ちく【築】


国語辞典には「床」も「屋根」も載ってない。
(「床」・「屋根」は載っている)


それぞれの語でググってみる。

 "床"   約 180,000 件
 "床" 約 10,800,000 件
 "屋根"  約 3,320 件
 "屋根"  約 61,900 件


やはり「」の方が桁違いに多いが、「」の用例も多い。

」を使うのが建築業界の伝統なのだろうか。


なお、「」の「片」は何かというと、
 旺文社漢和辞典…「木ぎれ」
 漢辞海…「半分の木」
とのこと。

posted by 並句郎 at 11:26| 漢字 | 更新情報をチェックする

2010年09月29日

「ローマ字『もっと活用を』」

ちと古いが、朝日新聞京都版の記事から。

「ローマ字「もっと活用を」 推進のNPO理事長が講演」

いずれ消えてしまうと思うので、まずはコピペ。



2010年9月6日

 ローマ字を広める運動を続けている京都ローマ字会の田中実理事長(81)が5日、「日本語をこよなく愛して60年」と題した講演会を府庁で開いた。約30人が聴き入った。

 京都ローマ字会は1923年に設立され、2005年にNPO法人に。国際化が進んだ社会で、書き言葉と話し言葉を一致させることが必要だと訴え、ローマ字を広める運動を続けている。

 田中理事長は、自身の60年にわたる活動を振り返りながら講演した。まず、難解な漢字の問題点を指摘。飲み下す意味の「嚥下(えんか)」、生活に困っている人の意味の「窮民(きゅうみん)」などの言葉を例に挙げながら、「昔から、一般の人がわからない難しい漢字を読み、使うことが偉いと思われていた」と話した。

 その上で、国際化が進む中、よりよい言語コミュニケーションをはかるためには漢字の少ない日本語に改めることが大切だとし、「日本語を、耳で聞いてわかるやさしい言語に変えていく必要がある」と主張した。





えーと。

「嚥下」や「窮民」が難しいと言うなら、「飲み下す」 「生活に困っている人」と言えばいいだけでは?

「難しい漢字を読み、使うことが偉いと思われ」る風潮が怪しからんと言うならその風潮を正すべきで、だからと言ってローマ字にすべしってのはあまりに飛躍しすぎなのでは?

「漢字の少ない日本語に改めることが大切」ならば、ローマ字じゃなくても、ひらがなやカタカナでいいのでは?

「耳で聞いてわかるやさしい言語に変えていく必要がある」として、ローマ字を使うことで仮にそれが実現できたとして、すると今度は「目で見てわかりにくい言語」になってしまうのでは?


「京都ローマ字会」のサイトがあった。

「日本ローマ字会」ってのもあった。

「日本語ローマ字検定」ってのもあるようだが、ググってみてもわずかに7件。
本当に実施されてるのか…?

日本ローマ字会の収支計算書なども公開されてるが、これは、単位は円、なのか?
だとしたら、まあ、なんだ、これ以上は何も言わないでおこう ^^;


しかしそういう団体の小さい講演会を、地方版とは言え記事にしちゃうあたり、さすがアサヒと言うべきか。
他紙に載ったかどうかは知らないが。

posted by 並句郎 at 11:54| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2010年09月28日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘038 「尻」

富士。
kaiko038.jpg



宗谷本線の車窓。
手前のロールケーキがラブリーだったり ^^

「尻」も、なぜ今まで常用外だったのか理解に苦しむが、例によって熟語が少ないというのが一因なんだろう。
手元の漢和辞典でも「尻坐」しか載っていない。
が、漢辞海には[日本語用法]として、「目尻」・「帳尻」が載っている。
目尻・帳尻は読めるが、尻坐(コウザ)、尻=コウ、はなかなか読みにくい。

旺文社漢和辞典の[解字]によると、

形声。
尸(人体)と、音を表す九
キュウ(コウは変わった音。あなの意→窖コウ)とで、しりの穴、ひいて「しり」の意を表す。


九の音が変わって「コウ」か。
なるほど。

で、元々は尻と言うより尻の穴の意味だった、と。

その穴の意だという「」は、漢字辞典ネット様によると漢検1級配当漢字。
読みは「コウ」の他、「あなぐら、むろ、ふか(い)」。
まさに「あなぐら」か。


ちなみに「利尻」は「しり」とは無関係。

利尻町のサイトによると、

アイヌ語「リイ・シリ」で「高い・島」を意味します。

とのこと。
シリ=島。
焼尻とか奥尻とかも。
posted by 並句郎 at 11:42|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2010年09月27日




漢辞海を見ていて、この字が《音義未詳》として載っていた。
漢辞海で《音義未詳》というのは初めて見たので気になった。

旺文社漢和辞典には載っていない。
漢字辞典ネット様によれば漢検対象外の字。

漢辞海では、《音義未詳》ではあるが、[日本語用法]として、
やす。よし。人名用字。「志 やすし・よしゆき」
と載っている。
が、現在の人名用漢字として認められているわけではない。


図書館で漢和辞典を見てきた。


旺文社「漢字典」
 音読み=キュウ・ク
 字義=もとる(戻)。そむく。


学研「新漢和大字典」
 音読み=キュウ・ク
 字義=ねじける。さからう。もとる。


新潮社「新潮日本語漢字辞典」
 音義未詳
 [参考] 人名を根拠にJIS X 0208に採録されたが用例は不明。


大修館「大漢語林」
 音義未詳
 の誤字か。


ほか、大修館の「大漢和辞典」などには掲載が無かった。


で、いくつかの辞書で、[忄休]、「りっしんべんに休」の異体字、とする記載があった。
そっちの字は「大漢和辞典」にも載っていた。
それによると、意味は「もとる」で、「に作る」(とも書く)とある。

」は漢検1級配当のようだ。
意味は、悲しむ、うらむ、気落ちする、など。


また、「大漢語林」に「の誤字か」とあるが、その」も1級配当。
「大漢語林」によれば、意味は、さいわい、めでたい、よろこび、よい、うつくしい、やわらぐ。


さて。100927.gif
」、
その異体字という噂(?)の「[忄休]」、
[忄休]の兄弟(?)の「」は、
その意味がいずれもマイナス方向ということで共通している。
そこまでならよかったのだが、しかし、「」はその誤字か、とされる「」の意味は、さいわい、めでたい、よろこび… と正反対。

」が「」と誤用されると意味が引っくり返る?
なんで?
どゆこと???


勝手に想像してみる。

まず、
良い意味の「」と、
悪い意味の「[忄休]」があった。

そして、いつか誰かが「」を「」と間違って書いてしまった。

後に、その書き間違いの「」を見た人が、これは「[忄休]」の異体字だろうと判断し、「」に[忄休]と同様の悪い意味を持たせて解釈してしまった。

かくして「」は悪い意味の字となってしまった。

…これなら辻褄が合うのだが、さて真相は如何に?



まあそれはそれとして、実際の用例は? ということで、」でググってみる。
店の名前なんかに結構使われてるようだ。
良い意味の字じゃないかも知れないんだけどねぇ。
「心」に「休」ってことで、なんとなくリラックスするような雰囲気があるからだろうか。

人名の用例として挙げられていた志」でググってみる。
志さんという人物は見当たらないが、「」の字について書かれたページがいくつか。
そこには「」は「」の異体字、という記述もあるが、意味が引っくり返る謎については不明。


えーと、
取りあえず、
店の名前なんかに使う場合は「」より「」がオススメですよー、という、よくわからない結論 ^^;

posted by 並句郎 at 12:38| 漢字 | 更新情報をチェックする

2010年09月25日

「マンションの法律がよくわかる本」

中経出版
栗原信司著 石川貴康監修
マンションの法律がよくわかる本
(2008年10月7日 第1刷発行)


表紙に、

「マンションを買う人・住む人・管理組合の理事の方は必読!」
「マンション管理士&管理業務主任者試験のサブテキストにも最適!」


とある。

マンションに住んでいてマンション管理士の受験者でもある自分のために書かれたような本か?

内容は、区分所有法とマンション管理適正化法の逐条解説。
法律を逐条解説した本なんて、単なるマンション住人にとって“必読”とは思えないが…
それを言い出したら、全国民は六法全書の逐条解説本を読まねばなるまい ^^


閑話休題。
厚い本ではないし、解説と言っても限界がある。
基本的には条文を「ですます調」にしただけ、と言っては言い過ぎだが、それにちょこっと補足してる程度。

詳細な解説をしてる分厚い本ならそもそも最初から読もうとは思わないし、まあこんなもんかって感じ。

マン管受験の参考書としては弱い。
と言うか、条文の裏を衝いてくるようなマン管の試験がひねくれ過ぎなんだと思うが。


というわけで。
“マンションを買う人・住む人・管理組合の理事の方”なら、もっと実践的な本を読んだ方が良さそう。
“マンション管理士&管理業務主任者試験のサブテキスト”としては物足りない。
マン管&管業受験者が、勉強の最初に読むにはいいかも知れない。

posted by 並句郎 at 11:52|   図書館本各記事 | 更新情報をチェックする

2010年09月24日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘037 「旦」

の大森浜。
kaiko037.jpg

函館の夜景は有名だが、その写真を思い出していただきたい。
光にあふれる市街が、左右から暗い海に挟まれて一層引き立っている。
その右側の海岸がこの大森浜。

ここは南東の海に向いているので、初日の出を見ようと1992年の元旦に行ってみた。
が、ご覧の通りの空模様。


しかし…
「旦」も今まで常用外だったとは。
小学1年生だって年賀状には「元旦」って書くんじゃ… 書かないか?
そりゃ、“常用”か、と言われれば、まあ年に一度しか見ないって人も多いだろうが、それにしたってねぇ。
どうかと思いやせんか那。
posted by 並句郎 at 12:10|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2010年09月23日




月曜のQさまで、4つの漢字を組み合わせて2字熟語を作るって問題の中で、
「西」と「女」を合わせて「要」、ってのが出た。

「要」の上半分は「西」じゃないだろーよ、と思ったのだが、それはともかく。
「西」じゃないとすれば何なのか?

手元の漢和辞典によると、旧字体(?)ではその部分は「」で、やっぱ「西」とは別物。


「要」の成り立ちとしては…

・旺文社漢和辞典
 会意。
 人が両手を腰のところにあてているさまで、「こし」の意を表す。


・漢辞海
 形声。
 身体の中央部分。人が腰のところで自ら両手指を交差させている形に象る。
 「臼(=両手指を交差する)」から構成され、「交」の省略形が音。



両者でやや違うが、いずれにしても「西」は無関係。

意味も形も明らかに違うのに、 西+女=要 ってのはやっぱちょっとどーなんだQさま。


ただ、「要」も「西」も、部首は一緒くたになっていた。
部首名としては「にし」あるいは「おおいかんむり」らしい。

「要」の部首は「女」じゃないのか。
漢検の部首問題ではおなじみなのかな?

posted by 並句郎 at 15:16| 漢字 | 更新情報をチェックする

2010年09月22日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘036 「駒」

内公園。
kaiko036.jpg

札幌市。

観光客が来るような公園ではない。
屋内外の競技場があるが、他にはこれといって何かがあるわけではない。
が、住宅地のすぐ隣にしては贅沢なほどに広い公園。
キツネやリスを見たことがある。
あ、サケも見られるんだっけね。さけ科学館で。

この木はポプラか。
ポプラと言えば、北海道大学のポプラ並木の何本かが倒れて“ポプラ台風”とも言われた6年前の台風18号。
真駒内公園でもかなりの倒木があった。
この木はどうだったかな。
撮影は1991年。

札幌の公園などでは切り株が目立ち、観光客の顰蹙を買う…まではいかないかも知れないが、札幌で切り株を見たら、それはかなりの確率で台風18号によるもの。
闇雲に伐採してるわけではないので、どうかご了承いただきたい。


「駒」の字は、「完全征服」によれば
音読み「ク」、
訓読み「こま」、だけの簡単な字。

なのだが、自分だけかもしれないが、どうも「ク」と読みにくい。
しっかりと音符の「句」が入ってるにもかかわらず。
良く見る字だが「ク」と読むことがほとんど無いからだろうか。

準1級の四字熟語の
 白駒空谷(はっく くうこく)
 竜駒鳳雛(りょうく ほうすう)
ってので初めて見た気がする。

漢和辞典で「駒」のつく熟語を見たが、上の「白駒」・「竜駒」以外は一つも知らなかった。

もし自分が漢検の出題者なら、これは狙い目かも ^^

posted by 並句郎 at 12:29|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2010年09月21日

Qさま!! 第3回芸能界漢字王No.1決定戦

番組ページ

まあ誰が“漢字王”でもいいのだが、しかし漢字番組多いね。
明らかにバブルだ。
細く長く続いて欲しいところだが…


出てきた問題について。

漢検の級で言うと1級レベルの問題も多かったことは多かったと思うが、しかし見たことも聞いたことも無いような漢語の出題は無かった。
見たこと無い字の読み問題でも、答えはおなじみの動植物だったり。
書き問題とか四字熟語の読み問題なんかでは、“準1級プラス”レベルのも多いなー、と。

準1級プラスは今のところ書き問題だけで、読み問題は無い。
しかし、なじみのある動植物とか品物とかなら、見たこと無い字でも超難読でも読めたら楽しいかな、と思った。
なので、その辺の読み問題を準1級プラスに加えようかと。

…マン管受験が終わってからね ^^;

posted by 並句郎 at 13:09| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2010年09月20日

まほろば

S@toshiさまのブログを見ていて。

「まほろば」って漢字でどう書くのか?

Yahoo!の国語辞書では、大辞泉でも大辞林でも漢字表記が無い。
「まほら」に同じ、とあるが、その「まほら」にも漢字表記が無い。


図書館で色んな国語辞典を見てきた。

「まほろば」の項に漢字表記があるものは見当たらなかった。
で、どれも「まほら」あるいは「まほらま」に同じ、とある。

その「まほら」や「まほらま」の項を見ると、「まほ」は「真秀」と書くようで、そこまではほぼどの辞書も共通。

「ら」は、例えば岩波の「広辞苑」では、「漠然と場所を示す意の接尾語」とある。

平凡社の「大辞典」では、「「ま」は美称、「ら」は助辞、「ほ」は含まる義」とある。

日本大辞典「言泉」では、「一説に ほらま は洞間の義」ともある。

まあ色々だ。


で、言葉の出典については古事記・日本書紀・万葉集などが挙げられ、そこでの表記は「麻保良」・「真保良」などもあるようだ。
そこに並べて、「麻本呂波」・「麻本呂婆」・「摩保邏摩」・「摩倍邏摩」なども挙げられている。
前2つが「まほろば」、後2つが「まほらま」だろうか。

で、辞書の「まほろば」の項に漢字表記が無いのは、これらの表記が定着しなかったということか。
そもそも決まった表記というのも無かったのだろう。


意味は無いが、試しにググってみると、
 "麻本呂波" 約 71 件
 "麻本呂婆" 約 28,300 件
 "摩保邏摩" 約 57 件
 "摩倍邏摩" 約 1,000 件

「麻本呂婆」が圧倒的。

というわけで、「まほろば」を漢字で書きたければ「麻本呂婆」が無難…
なーんて言っちゃうと専門家から文句を言われそうだが、所詮門外漢のお遊びですんでどーかひとつ ^^;

posted by 並句郎 at 15:59| 漢字 | 更新情報をチェックする