2017年10月12日

無差別級漢字 今昔写真館 002 「臺」

釣魚
konjaku002.JPG


春秋航空日本の機内誌。(物販カタログだったかも)
撮影は今年6月、新千歳→成田便。
「臺」の字が潰れてるかな?

」です。

春秋航空日本は、中国の春秋航空の子会社。
その機内誌に「釣魚臺」を載せるとはなんと挑発的な!
…と思ったが、ググってみると「釣魚臺」は北京にある国賓館の名称でもあり、その場合は
中国語で尖閣諸島を意味する「釣魚島」もしくは「釣魚台列嶼」と直接の関係はない
…とのこと。
このタバコの名称はどっちから来てるのかね。
極めてかすかな記憶では、このタバコはかなり昔からあるような。
中国が尖閣にイチャモンつけ始めたのは、それよりは後のような気が。
だとしたら国賓館の方かな。
だとしても「釣魚臺」を日本で売るのはちょっとどーなのか。

あ、「臺」はもちろん「台」の旧字。
日頃見かける字ではないはずなのに、なぜかなじみがある。
考えてみたら、実家の近所に仙臺屋という店があったからかと。


漢字ペディアによると「臺(台)」の読みは、
 音読み=ダイ・タイ
 訓読み(常用外)=うてな・しもべ

「しもべ」ってのは知らなかったな。
漢字ペディアの[意味]の(6)に「めしつかい。しもべ。」とあるが、熟語にはそれらしい意味の語は見当たらない。


漢和辞典を見てみる。
…と、どうも「臺」と「台」は本来は別の字らしい。
前回の「禮」のつくりの「豊」と似たケース。
つまり、元々の「台」と、「臺」の略字の「台」とがあって、それが同じ形になってしまった、と。
両者、音は似ているから、意図的(仮借的?)なものだろうかね。


で、よく使われる意味での「台」、高台とか土台とか、その場合は「臺」。
一方の元々の「台」の字義は「よろこぶ」とか「われ」とか星の名だとかで、少なくとも現代日本では「台」の字で表すことは無さそう。
かと思えば「台風」の「台」は本来は「」で、これはまた別物らしい。


で、今回の「臺」。
辞書によって違うが、例えば漢字源では会意文字で、
「土+高の略体+至」で、土を高く積んで人の来るのを見る見晴らし台をあらわす。
…とのこと。
吉凶の「吉」とは無関係らしい。
なーんだ。

posted by 並句郎 at 22:13|   写真館各記事 | 更新情報をチェックする

2017年09月27日

無差別級漢字 今昔写真館 001 「禮」


konjaku001.JPG



札幌の狸小路。
撮影は先月。
狸小路の「狸まつり」。
早い話が商店街のセール。
…かと思ったが、神社の祭もあったようで、そのための垂れ幕だったのかも知れない。
兼用かな。


もちろん「禮」は「礼」の旧字。
…だということを知ったのは、割と最近だった気がする。
最近と言っても5年前か10年前か…


漢字ペディアによると「禮(礼)」の読みは、
 音読み=レイ・ライ
 訓読み=のり・うやまう

今まで気がつかなかったが、読みのところの「○印に“外”」の記号は表外読みだろうかね。
だとすると「のり」「うやまう」は表外読み。
「のり」は人名で見る気がするが、「うやまう」は知らなかった。


漢和辞典を見てみる。

「禮」の「豊」がなぜ「乚」になったのか、省略しすぎなんじゃないの?ってところが疑問だったが、例えば漢字源では、
礼(=礼)はもと、古文の字体で、今日の略字に採用された。」とのこと。
その「」は「礼」の「異体字」(漢字源・漢辞海)とか「古字」(漢字典・漢語林など)となっている。
「礼」と「禮」との関係は不明だが、「礼」が“古字”、「禮」が“旧字”だとすると、「礼」の方が古いのかな?
よく分からん。


それより。

「禮」のつくりの「豊」は、どうも「ゆたか」の「豊」ではないらしい。
なるほど、考えてみれば「ゆたか」の「豊」に「レイ」の音は無さそうだ。
いろんな辞書にいろんなことが書いてあったり無かったりするが、以下は新明漢より。

「豊」の項の字義解説部分がAとBに分かれており、Aの音は「ホウ」など、Bの音は「レイ」など。
で、“A・B”とは、「この辞典の使い方」に「新字体・略字などが別の漢字と一致したものは、A B を入れて区別した。」とある。
つまり、「豊(ホウ)」と「豊(レイ)」は旧字では別の形だったが、それぞれ省略された結果、同じ「豊」の形になってしまったらしい。

「豊(ホウ)」の旧字は「」。
「豊(レイ)」の旧字は、↑の字の上半部中央の縦線が無い形。


…難しいね ^^;


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

さて。
そんなわけで「無差別級漢字 今昔写真館」をオープンしました。
よろしくお付き合いのほどを。

posted by 並句郎 at 21:29|   写真館各記事 | 更新情報をチェックする

2017年08月20日

続・祇園? 祗園?

前回
前々回


川崎市の木月園町について。

」か「」か、という話。

産経ニュース~【赤字のお仕事】あやしい「祇園」より。

結論としては、

公選法には「園」と書かれている。
川崎市としては「園」と定めている。


…とのこと。

なんだそりゃ orz

posted by 並句郎 at 16:59| 漢字の周辺 | 更新情報をチェックする

2017年07月14日

漢検1級・2級 平成28年度第1回 と、1級答案用紙

漢検サイトで公開されている“問題例”準1級をやったついでに1級と2級もやってみた。

結果、
 1級= 42/200点
 2級=189/200点

1級は、まあどうでもいいが、合格率が低かった時だね。
それならこの点数でも仕方がない… とか言ってみる ^^;
2級はもうちょっと取りたかった。



ところで、1級では出題形式が少し変わったのかね。
いつからなのか知らないし、次回また変わったりするかも知れないが、今回の問題に合わせて答案用紙を作り変えてみたのでご利用ください。
エクセル版は環境によって崩れるかも知れないので、適宜修正・改造・改良を。

・漢検 1級 答案用紙・新(PDF版)

・漢検 1級 答案用紙・新(エクセル版)



ついでに、こちらは変更無いが一応準1級と2級のも載せておきます。

・漢検 準1級 答案用紙(PDF版)
・漢検 準1級 答案用紙(エクセル版)
・漢検 2級 答案用紙(PDF版)
・漢検 2級 答案用紙(エクセル版

posted by 並句郎 at 19:08| 漢字 | 更新情報をチェックする

2017年07月10日

漢検準1級 平成28年度第1回

漢検サイトで公開されている“問題例”がいつの間にか新しくなってたのでやってみた。

結果、180/200点。

んー。
良くないな。
そんなに難しいとも思わなかったが…
この回の合格率は25.1%と高かった。
それでこの点数はマズいね。






以下、ネタバレ注意。


(今回間違った問題) →○正答 ×誤答 …感想


●音読み

国産の(繭糸)が使われている。 →○けんし ×ちゅうし
…「けん」か「ちゅう」かで迷った。
 が、「けん」は「絹」のイメージから来てる気がしたのと、
 「繭」の中に「虫」があるからそれが音符なのかも、と思ってしまった。
 漢和辞典を見ると「繭」は会意文字なので音符は無い。
 どうやら「繭紬(ケンチュウ)」という語の記憶から、
 「繭=チュウ」というイメージがついてしまっていたようだ。


一茶の句の短冊が(貼)してある。 →○ちょう ×てん
…これも迷った。
 漢字ペディアによると「テン」は表外読みではあるが、
 どっちでもいいんじゃない? やっぱダメ?


●訓読み

土(塙)くして抜く可からず。 →○かた ×たか
…「かた(い)」という読みは知らなかった。


●表外読み

(故)に明るく振る舞う。 →○ことさら ×ゆえ
…これは以前にもどこかで同じ間違いをしてたはず。
 復習しないとダメだね。


●共通漢字

┌諸国を歴(?)して紀行文を残した。
└若い時から(?)蕩にふけってきた。
 →○遊 ×訪
…上の文から「訪」、下の文から「放」が思い浮かび、
 かなの選択肢に「ほう」がある。
 迷って「訪」として不正解。
 「歴遊」や「遊蕩」という語を知らなかった。


●書き

作品に(グウイ)を込める。 →○寓意 ×愚意
…「愚意」じゃ何かが違う気がしたし、文意もヘンだとは思ったが…
 そもそも「愚」を「グウ」と読むのもヘンだ。


衷心からお(ワ)び申し上げます。 →○詫(侘) ×詑
以前、記事にしたこともあったのに…


(ヨロク)の多い仕事に就いた。 →○余禄 ×(「禄」の示へんを衣へんに)
…衣へんに彔なんて字は辞書にも載ってない。
 意味からしても衣へんじゃおかしいし。


海外資本が国内市場を(セッケン)する。 →○席捲・席巻 ×蓆捲
…「蓆」じゃダメですかね…?
 漢字ペディアにも熟語としては載ってないし、ダメか。
 ってゆーか、「蓆」って1級配当なの? 準1級じゃなかったっけ??


●文章題・書き

(ソウカ)の狗の譏(そし)りを招く →○喪家 ×叢下
…「喪家之狗」という四字熟語は知ってたのに、
 こんな風に出題されると全くそれとは思わなかった。


才子で無うて真に(コック)する人 →○刻苦 ×克苦
…「克苦」って語、無かったっけ?
 漢字ペディアに無いからダメか。


外したりし(ナガ)ら… →○乍 ×(降参)
…なんかもう「長良川」が頭から離れなくなっちゃって降参 ^^;




…というわけで、マイナス20点。
うろ覚えだったところを悉く間違えた感じ。
「うろ覚え」か「うる覚え」かもうろ覚えだし… ^^;
「うろ覚え」が正しいようだ。
「うろ」は漢字では「空」、か。
漢字ペディアによると「空」の表外読みに「うろ」がある。

posted by 並句郎 at 19:26| 漢字 | 更新情報をチェックする

2017年07月06日

漢検 平成28年度第3回実施状況

とっくの昔に発表になっていたようだ。

漢検サイトより。

例によって一覧表に追加した。


準1級の合格率は 15.9%。
平穏だ ^^
1級も14.5%。
高めだが、まあ、ね。

それより、全級合計での合格率が59.9%。
これは一覧表にしている中では最高の数字。
28年度でも第1・2回は通常レベルなので、今回だけがなぜか高かっただけで、易化傾向にあるわけではない、と思う。

グラフ28_3.GIF

1級・準1級・2級の合格率推移グラフ →→→
ここをクリックで拡大)

posted by 並句郎 at 20:48| 漢検 | 更新情報をチェックする

2017年06月28日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘300 「幌」

平橋。
kaiko300_1.JPGkaiko300_2.JPG


ほろひらばし。
札幌市。
撮影は1997年。
kaiko300_3.JPG
「幌」は札幌の幌。
「平」は豊平の平。
昭和2年の初代架橋当時、札幌と、対岸の豊平町(現在は札幌市豊平区など)を結んでいたことからの命名。
アーチ部分は階段になっており、冬季以外は登ることができる。


漢字ペディアによると「幌」の読みは、
 音読み=コウ
 訓読み=ほろ


音読みの「コウ」は一般にはあまり馴染みが無い気がするが、札幌では「幌南(コウナン)」とか「幌東(コウトウ)」とかの形で病院やら学校やらの名称に使われているので違和感は無い。

漢和辞典を見ると、一人前の熟語扱いにはされていないが、「幌」の解説文中に「幌子(コウシ)」という語が出てくる。
意味は、例えば漢字典によると「居酒屋などの看板の旗」とのこと。
居酒屋の旗?
見たこと無いなーと思って画像をググってみると
中国のもののようだ。


=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

さてこの「漢検準1級配当漢字 懷古寫眞舘」。
今回の300回を節目に、更新を終了します。
準1級配当漢字は、開館当初で1,013字、現在はおそらく850字。(参照)
なのでまだまだネタにしてない漢字はありますが、使える写真がもう無くなってきました。
「風が吹けば桶屋が儲かる」式にこじつけていけば、どんな字でも写真でも使えなくはないけれども…

そのうち今度は「無差別級漢字 今昔写真館」とでもして、配当級にも写真の新旧にもこだわらない形で始めようかと考えています。

posted by 並句郎 at 23:11|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする

2017年06月25日

「エンデュアランス号漂流記」

170625.JPG中公文庫BIBLIO
アーネスト・シャクルトン 著、木村義昌/谷口善也 訳
エンデュアランス号漂流記
(2003年6月15日 初版印刷、2003年6月25日 初版発行)


“漂流もの”は沢山読んできたが、南極・南氷洋でのそれは初めて。
ちょっと前に、手持ちの「八甲田山死の彷徨」を読んでいたので、寒い話が続くなーというのがお気楽一般市民の感想 ^^;


100年前、イギリスの南極探検隊の遭難・漂流の話。
その隊長の著であるからして、不名誉な部分なんかは端折られてるんじゃないかと勘繰ってしまうが、だとしても素晴らしいリーダーシップだ。

南極大陸上陸寸前に船が氷に捉われ閉ざされ氷ごと漂流、やがて船は壊れ沈没するも隊員は氷に乗り移ってさらに漂流、小さなボートで島に上陸、そのボートで別の島への航海、そして着いた島での山越え…
氷のせいで遭難し船も失うが、その氷のおかげで助かる、という、えーとそういう四字熟語は何かあったっけ?
んで、結局、漂流が始まってから1年半かかるも全員が生還。
この手の話で全員生還ってのがすごいんじゃないかね?
幸運もあったのだと思うが、リーダー次第でこうも違うか、と、「八甲田山…」と比べて思わざるを得ない。
もちろん比べられるものでもないけれども。


ただ、原著のせいか翻訳のせいか、全体になんとなく日本語としてこなれてない感じがした。
原著者が作家ではないし仕方ないか。
その点はさすがに新田次郎著の「八甲田山…」の方が…

まあしかしそんな些細なことはどうでもよくなるような、寒々しいけど大変面白い物語。
実話だしね。

ちなみに船名の「エンデュアランス」って何かなと思ったら、「endurance」で、忍耐とか耐久力とか、そんな意味だった。
船は耐え切れずに沈んじゃったけど、乗組員にはふさわしい名だ。

posted by 並句郎 at 18:57|   図書館本各記事 | 更新情報をチェックする

2017年06月21日

液晶ディスプレイが壊れた!

記念撮影。

b.JPG  s.JPG


posted by 並句郎 at 15:47| 雑事 | 更新情報をチェックする

2017年06月16日

準1級配当漢字 懷古寫眞舘299 「鞠」

内駅。
kaiko299.jpg


しゅまりない駅。
北海道。
撮影は1991年。
「朱鞠内」はもちろんアイヌ語への当て字だろうが、いい字を当ててもらったね。
「シュマリナイ」の由来をWikipediaの「朱鞠内駅」で見ると、
アイヌ語の「シュマリ・ナイ」(狐の川)、或いは「シュマ・リ・ナイ」(石が高い川)など、由来には諸説ある。
…とのこと。



漢字ペディアによると「鞠」の読みは、
 音読み=キク
 訓読み=まり・やしな(う)・かが(む)・とりしら(べる)

「やしな(う)」・「かが(む)」なんてのは記憶の片隅にも無いな。


漢和辞典を見てみる。

形声文字としている辞書が多いが、漢字源では会意兼形声とされ、音符「匊」の意味付けとして、
「米+勹(つつむ)」からなる会意文字で、米つぶをつつんでぐっとまるめることを示す
…とのこと。

漢字源では字義解説でも…
「やしなう」については「からだをかがめて、保育する
「かがむ」については「からだをまるくかがめる
などとあるし、各字義で「つつむ」「まるめる」といったあたりの概念を共有しているのだろうか。


」や「」が俗字とか異体字などとされている。
「毱」は漢字ペディアに無いが、「毬」は1級配当で漢和辞典にもしっかり載っている。
それを“俗字”なんて言っちゃっていいのかね??

ともかく、革製のまりなら「鞠」、毛製なら「毬(または毱)」でいいかな。
…って、以前にも書いた気がする。

posted by 並句郎 at 20:24|   寫眞舘各記事 | 更新情報をチェックする